今日4日のアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)で、柏がホームで迎え撃つ中国スーパーリーグの広州恒大が、仰天のニンジン作戦で勝利を奪いにくる。

 ACLでは先月7日に全北現代(韓国)に5-1で快勝。現地メディアや関係者によると、その際、得点した選手に1ゴール約2600万円(200万元)のボーナスが出るなど、勝利給の約7800万円(600万元)と合わせ総額2億円以上がスポンサーから支払われたという。今日の試合も同様の条件を提示されており、ハットトリックなら約7800万円。李章洙監督は「リーグの試合より、非常に大事な試合だと感じている。3点を取りにいく」と意気込んだ。

 クラブは1試合平均で4万5000人の観客を動員する中国NO・1の人気クラブ。2年前からスポンサーとなった、大手不動産会社「広州恒大房産」の資金力で急速に成長した。ブラジル1部で2年連続でMVPに輝いたMFコンカや、リバプールも興味を示したFWクレオらの補強に成功して、1部リーグ昇格元年の昨季は初優勝。2月のブラジルW杯アジア3次予選では、中国代表にリーグ最多の8人が選出されるなど、中国屈指の強豪クラブだ。

 この日は約30人の中国メディアが取材に訪れた。サポーターも日本に滞在する留学生も合わせ約1600人が駆けつける見込み。会見したMFチェン・ジーは「引き分けでもいい」と言ったが、その笑顔に自信がにじんでいた。柏は苦戦を強いられることになりそうだ。【由本裕貴】

 ◆広州恒大足球倶楽部(こうしゅうこうだいそっきゅうくらぶ)広東省広州市を本拠地とする。1954年に創部し、広州医薬グループなどがスポンサーとなって2008年に1部リーグ昇格。しかし09年に八百長問題が発覚し、10年シーズンは2部降格。同年2月に広州恒大房産がスポンサーとなり、2部で優勝して1年で1部に昇格。