<天皇杯:横浜2-0広島>◇決勝◇1日◇国立

 横浜が広島を下し、21大会ぶり7度目の頂点に立った。

 「ハマのメッシ」日本代表FW斎藤学(23)が貴重な先制点を挙げた。前半17分、DF小林が右サイドから切り込むと、中央のMF兵藤に渡り、最後は左サイドから走ってきた斎藤が右足で振り抜いた。「いいリズムで連係できて、いいシュートが打てた。自分自身は調子があまり良くなかったけど、チームに助けられた」。ドリブル突破からの得点を持ち味とする斎藤は、仲間との絶妙な連係から生まれたゴールを満足げに振り返った。

 先月12日、幼い頃から応援してくれた祖母が77歳で病死した。「リーグが終わるまで待っていてくれた。今回タイトルを見せられたのは良かったけど、まだ2、3点は取れた。こんなんじゃ満足してくれない」。ブンデスリーガ1部のウォルフスブルクから獲得オファーを受けており、今月中に新天地に移籍する可能性がある。天国の家族のためにも、さらなるレベルアップに励む。