本田「第2戦で決めにいく」南ア教訓に突破号令

練習前の円陣で本田(中央)は西野監督(同左)の話を聞く(撮影・山崎安昭)

 セネガル戦で決勝トーナメント(T)進出を決める! サッカー・ワールドカップ(W杯)日本代表MF本田圭佑(32=パチューカ)が、24日午後8時(日本時間25日午前0時)からの第2戦、セネガル戦での必勝号令を出した。10年南アフリカ大会で決勝Tに進んだ経験から、勝ち抜くためには第2戦での勝敗がポイントになると力説。アフリカ勢からは過去2大会連続ゴールを奪っており、弱点を知る男がジョーカーとして出番を待つ。チームは練習後、試合会場の東部エカテリンブルク入りした。

 本田は言い切った。「第2戦で決めにいく。それは全員が(意識を)持つ必要がある」。1次リーグ突破を盤石にするために、あと1勝がほしい。ただ、残り2試合で勝ち点3、という考えは本田の中にはない。

 第2戦にこだわるのは、決勝Tを見据えてのものだ。10年W杯は第3戦で1次リーグ突破を決め、決勝T1回戦のパラグアイ戦は予想以上にバテてしまった。「本当の意味で勝ち上がることを考えたら、第2戦で決めるのが理想。それが、本当の意味で上を目指す戦略を立てられる状態だと思う」。第3戦でうまく“調整”し、決勝Tへ照準を合わせたい。3度目のW杯を戦う背番号4が、過去最高の青写真を描いた。

 2戦連続で強敵を撃破する根拠はある。「セネガルの弱点もいくつか分かっている」。アフリカ勢のほとんどのチームが解決できていない問題として、試合中に集中が切れる時間帯があることを挙げた。「前半、少なくとも0-0でいくこと。後半途中に集中がとぎれることがある」と指摘した。

 コロンビア戦で両足を打撲したが、この日の非公開練習ではサブ組に入りミニゲームやセットプレーの練習をこなした。足の状態については「問題ない」と語気を強めた。先発の可能性は低いが、後半からジョーカー的な存在として出場する可能性が高い。セネガルの弱点を突く、ゴールへのイメージはできている。「そういう(狙った)動きだしをする選手は見てあげたいし、(パスを)出せる選手には俺をちゃんと見ておけと言ってある」と急所を突く位置取りを心掛ける。

 ヨーロッパで10年間プレーし、アフリカの選手と何度も対峙(たいじ)してきた。ACミランではセネガル代表FWニャンとチームメートだった。そしてW杯では2大会連続でアフリカ勢から得点を決めた。だからこそ自信がある。決勝T進出をほぼ手中にするアフリカ勢撃破へ、背番号4は欠かせない。【岡崎悠利】