クロアチア司令塔モドリッチ、CLと2冠へ王手

クロアチアMFルカ・モドリッチ(2018年7月11日、撮影・PNP)

 ワールドカップ(W杯)ロシア大会決勝は今日15日(日本時間16日午前0時)にキックオフ。決勝初進出のクロアチアと98年大会以来20年ぶりの優勝を狙うフランスが激突する。試合を左右するのは、クロアチアの司令塔MFルカ・モドリッチ(32=レアル・マドリード)と、フランスの守備的MFヌゴロ・カンテ(27=チェルシー)の主導権争い。世界最高峰のマッチアップに注目だ。

    ◇    ◇    ◇

 172センチ、66キロの体に国民450万人の期待を背負う。モドリッチはここまで全6試合計604分で63キロ、全選手の中で最長距離を走ってきた。スタミナと、アルゼンチン戦で見せた鮮やかなミドル弾に代表される技術は世界最高レベル。今大会NO・1MFであることは多くが認める。

 ダリッチ監督は「クラブで輝かしいシーズンを過ごし、今ここにいる。そして、まだピッチで115分もスプリントしている」とコメント。疲労とともにミスもあったが、それでもモドリッチがピッチにいれば、チームは奮い立つ。

 Rマドリードで欧州CL優勝、W杯制覇との2冠にあと1勝に迫った。大会MVPや年間最優秀選手「バロンドール」に推す声も出る中、前日会見で「代表の成功が大事。個人のことは考えない」と言い切った。6試合540分で62・7キロを走破したカンテに走り負けるわけにはいかない。

 クロアチア代表は02年日韓大会の直前合宿を新潟・十日町で行った。それがきっかけで、同地で毎年開催されるユース大会にモドリッチが訪れたこともある。06年大会の日本戦でW杯デビューしてから12年。日本とも縁があるモドリッチにとっての決勝は、9カ国目の優勝国誕生へのチャレンジになる。