ハンブルガーSVを応援している少女に悲劇が訪れた。

大衆紙「ビルト」によると、ハンブルガーSVファンのマディタ・ベックちゃん(11歳)は、スタジアム併設のショップで、同クラブのチームカラーやロゴで彩られたアドベントカレンダーを10ユーロ(約1260円)で購入。しかし、彼女が心を躍らせながらカレンダーの小窓を開けると、そこにはハンブルガーSVの永遠のライバルであるブレーメンに関するクイズが書かれており、何日か経過した後にはブレーメンの本拠ベーザー・シュタディオンのファンショップでのみ使用可能な、5ユーロ(約630円)のクーポン券が姿を現したという。

ビルト紙に対しマディタちゃんは「本当にイライラしている。最初にカレンダーの小窓を開けた時には、『あれ? ブンデスリーガ一般に関するクイズが書かれているのかな?』と思ったんだけど、でも毎日毎日ブレーメンに関することだけなの」と話しており、父のマルクスさんも「娘の友達はこれを聞くと、みんな笑い転げるんだよ…」と同情していている。

では、なぜこんなことが起こってしまったのだろうか? ハンブルガーSVのマーケティング部長フローリアン・リーペ氏は、こう説明した。

「我々とブレーメンは、アドベントカレンダーを同じ会社に発注していてね。我々の用意したクイズがいくつかお流れになってしまったことが、今回の件に影響しているんだと思う。本当に申し訳ない」

ただし、ビルト紙の報道を通じて11歳の少女に起こった悲劇を知ったハンブルガーSVは、シーズン後半戦のホームゲームで、同クラブ主将アーロン・ハントと手をつないで入場するエスコートキッズの権利を、マディタちゃんに約束した。

彼女も「すごくうれしい!これからの人生でもずっと、ひし形(ハンブルガーSVのロゴ)を心に刻みながら生きていきたいわ」と、喜びを隠し切れない様子で話したという。