FW大迫勇也が所属するブレーメンの本拠で、24年前からスタジアムアナウンサーを務めてきたクリスティアン・シュトルの今シーズンが、一足先に終了することになった。

ブンデスリーガは新型コロナウイルス感染拡大の影響により、3月中旬にリーグ戦を中断。その後、無観客試合での開催であることや、衛生面のガイドラインを細かく策定することで、5月16日の再開にこぎつけた。しかし、その取り決めの1つに「スタジアムアナウンサーは1試合につき1人だけ」という項目もあり、2001年からシュトルとアルント・ツァイクラーの2人体制だったブレーメンは、前者より5歳若い後者を選んだという。

今季残りの出番をすべて後輩に譲る形となったシュトルは、大衆紙「ビルト」にこう話している。

「(スタジアムアナウンサーをするようになった)この25年間で、ホームゲームにいなかったのは3試合だけ。いずれも病気だった。心から愛するクラブの試合をスタジアムで見られないのは、本当に、本当に、残念なことだ。(少なくとも今シーズン中は)TVで試合を見ることになるが、本当はこんなことしたくない。スタジアムにいれば、もっと絶叫できるわけだからね…。クラブの決定は論理的な理由に基づいたものであるし、理解できる。しかしもちろん私にとって、これは決して素晴らしいことではない。来シーズン、新たな解決策が見つかっていることを願うよ」

シュトルはブレーメンでの活動に加え、2006年から10年間、ドイツ代表戦でのスタジアムアナウンサーに抜てきされた経験も持っている。