自爆テロが起きた英マンチェスターを本拠地とするマンチェスター・ユナイテッドがアヤックス(オランダ)を2-0で下し、優勝した。

 衝撃に沈む都市の名前を背負って勝利をつかみ、先制点を挙げたMFポグバは「マンチェスターと、亡くなった方々のために戦った」と犠牲者に勝利をささげた。

 哀悼の意を表すため、試合前に予定されていた人気歌手のコンサートは中止され、キックオフの前には黙とうがささげられた。選手たちは喪章をつけてピッチに。普段とは違う雰囲気に包まれた中で挑んだ。

 本拠地での事件は選手たちにも動揺を与えた。MFエレラは「(テロ発生から)本当に悲しい48時間だった。命とサッカーのどちらが大事かは言うまでもない。それでも自分たちにできることは、この試合に勝つことだけだった」と胸中を明かした。

 モウリーニョ監督は「この優勝でマンチェスターの街が少しでも幸せになればいい」と神妙な表情。数々の栄光に彩られたクラブにとっても、ひときわ重みのあるタイトルとなった。