「シーン3」で判定が覆り、主審に詰め寄ったビダルは現地メディアのADNに「ビデオ判定を待つのは少し奇妙だった」とコメント。ポルトガル代表のサントス監督もESPNに「サッカーに役立つなら素晴らしいことだが、まだ、誰も対処できていない」と指摘した。

 この日はビデオ判定がなければ勝ち点が異なっていた可能性もある。機械の目で判定は正確になったが、これまではなかった中断時間があるなど、課題も残されている。

 ◆ビデオ判定 正式には「ビデオ・アシスタント・レフェリー・レビュー」。ゴールシーン、PK、レッドカード、選手誤認の4つの場面で誤審を防ぐ目的に試験導入中。正式に来年以降の国際サッカー評議会(IFAB)の総会で正式採用かが決まる。判定は別室で審判団(今回は3人)が映像を確認し、副審と同様に主審へ助言できる。最終的な判定は主審が決める。国際サッカー連盟(FIFA)の国際大会での採用は昨年のクラブW杯、U-20W杯に続き、今回が3度目。FIFAのインファンティノ会長は来年のW杯ロシア大会での導入に前向きな考えを示している。