元ブラジル代表で02年W杯日韓大会優勝メンバーのロナウジーニョ(37)の現役引退が正式に決まった。代理人を務める兄のアシス氏が「プロのキャリアは終わり。彼はこれからサッカーのアンバサダーや慈善活動などをしていく」と明らかにした。今年のW杯ロシア大会後に引退試合をブラジルや欧州、アジアで行う計画があるという。

 ロナウジーニョは「サッカー王国」が生んだ司令塔らしく、ドリブル、パス、シュートはどれも一級品。トリッキーなプレーでもファンを楽しませた。

 02年W杯ではロナウド、リバウドとの「3R」という強烈な攻撃陣を形成。静岡で行われた準々決勝イングランド戦では決勝点となる35メートルFK弾を決め、日本のファンを熱狂させた。強豪バルセロナでは背番号10を背負い、05年11月のRマドリード戦ではドリブルで相手を翻弄(ほんろう)して2得点。その鮮やかさにレアルのサポーターもスタンディングオベーションを送るほどだった。

 04、05年とFIFA年間最優秀選手を2度受賞。同時に長髪をなびかせて軽やかに球を操る姿や人なつっこい笑顔も人気だった。

 ブラジルに戻って、13年アトレチコ・ミネイロでは南米クラブ王者にも。15年にフルミネンセに所属したのがプロのクラブとしては最後で、その後はプレーしていなかった。