川崎フロンターレから強豪マンチェスター・シティへ完全移籍したU-22日本代表DF板倉滉(21)が、期限付き移籍するオランダ1部フローニンゲンの入団会見に臨んだ。レンタル期間は1年半で背番号は「17」。同僚となるMF堂安やDF冨安(シントトロイデン)とともにA代表メンバーとして東京オリンピック(五輪)出場を目標に掲げた。

ホームスタジアムのユーロボルフで会見した板倉は、ユニホームに袖を通し「すごいうれしいですね。ヨーロッパでは初めてのチーム。このユニホームで自分がどれだけ戦っていけるのか、これから楽しみ」と海外での挑戦に目を輝かした。約1年半という期限付き移籍では長期間の契約。「早くチームに溶け込み、スタメンを奪取したい。試合に出続けて自分を毎試合、見せつけていきたい」と力を込めた。

昨季在籍していた仙台では、センターバックを務めたが「MFとして勝負したい気持ちが強い」とポジション変更を示唆。「攻撃のほうが好きなので。自分の良さでもある守備を出しつつ、攻撃でも自分の良さを出していければ。攻撃と守備の両方で存在感を出せる選手になりたいです」と意気込みを語った。

同年代が欧州でプレーするのも刺激になっているという。堂安と冨安はすでにA代表でアジア杯を戦っている。DF中山雄太も14日に同1部ズウォレに加入した。「トミ(冨安)、律(堂安)、(中山)雄太とも、いい勝負だと思います。彼らにも負けたくないという気持ちがすごく出てきました」とライバル心を燃やした。

世界トップクラスのマンチェスターCでプレーするには、英国での労働許可証が義務付けられている。特例があるものの、発行にはA代表で実績を作るのが不可欠となる。「(五輪に)出たいという気持ちはある」と前置きした上で「今は本当にA代表に入りたいという気持ちが強い。そのために、ここに来た」とはっきりと口にした。A代表組としての東京五輪出場へ、大きな挑戦が始まった。