C組のアタランタが、アウェーでシャフタル・ドネツクに3-0で快勝し、2位での決勝トーナメント(T)進出を果たした。

初出場で16強入り。現行の大会方式で開幕3連敗からの突破は史上初の快挙。B組はバイエルン・ミュンヘンがホームでトットナムを3-1で下し6戦全勝。D組ではAマドリードがホームでロコモティフ・モスクワに2-0で勝ち、最終戦で決勝T進出を決めた。ベスト16が出そろい、来年2、3月に行われる決勝T1回戦の組み合わせ抽選は、16日にスイス・ニヨンで行われる。

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1907年のクラブ創設以来、欧州CL初出場のアタランタが、奇跡の決勝T進出を果たした。3連敗と出遅れたが、第4戦でマンチェスター・シティーと引き分け、そこから2連勝。最終戦は、後半に3得点。歓喜の突破だ。開幕3連敗からの突破は02-03年シーズンのニューカッスル以来だが、当時は2次ラウンドへの進出。現行制度では史上初の快挙。絶望的なスタートからの復活にクラブ大躍進の立役者、ガスペリーニ監督はスカイスポーツのインタビューで「我々は信じていた。歴史を作れるとね」と笑顔だ。

16年夏に就任した指揮官が、若手育成には定評があったが、いつも中位以下だったチームを一気に上位に押し上げた。3バックを採用し、就任前までセリエAで5季連続2桁順位に終わったチームは一気に攻撃力をつけ4位に躍進。そこから7位→3位でCL出場権を獲得。そして今回、ユベントス、ナポリとともにセリエAから3クラブの決勝Tは8季ぶりの快挙だ。

主将のアルゼンチン代表FWゴメスは「スーパースターはいない。努力と犠牲によって結果を達成できた。クラブの歴史に残るだろう」。チーム一丸となって“不可能”を可能にし、奇跡の突破を成し遂げた。

◆アタランタBC 1907年創設。セリエAの優勝はないが、1962-63年シーズンにイタリア杯を制覇。イタリア2部では6度の優勝。本拠地スタディオ・アトレティ・アズーリ・ディターリアは収容約2万1000人。チームカラーは青と黒。元イタリア代表のビエリとF・インザギ、元アルゼンチン代表のカニーヒアら、名FWがかつて在籍していた。