30日に34歳の誕生日を迎えたRマドリードDFセルヒオラモスの将来が不透明であると、スペイン紙アスが同日報じている。

セルヒオラモスは、新型コロナウイルスの影響により自宅待機が続いており、特殊な事態の中で誕生日を迎えることになった。そんな中、来年6月30日で切れるクラブとの契約について、延長の話し合いがまだスタートしていないという。もし、交渉が合意に達しない場合、来年1月1日より他クラブと自由に交渉でき、同7月1日以降、移籍金なしでの移籍が可能となる。

一方、クラブは現時点で、FWベールと並びクラブ最高額の年俸手取り1450万ユーロ(約17億4000万円)を受け取るセルヒオラモスの契約延長について、優先的に取り組む予定はないとのことだ。通常、30歳を超えた選手に対して、1年ごとの契約延長の方針を持っている。同選手に対しては2022年6月までのオファーを出すことになる。

一方、セルヒオラモスは2023年6月までの2年延長を申し入れると推測されている。

クラブは2年間の延長を受け入れた場合、契約満了時に同選手の年齢が37歳になる。そのため、フィジカル面の問題が大いに懸念しており、現時点では2年間の延長を考慮しておらず、交渉が簡単にはいかないとアス紙は伝えている。

セルヒオラモスとペレス会長は昨年3月、欧州CLのアヤックス戦に敗れた後、激しく口論したことで不仲が報じられ、フリーでの中国行きの可能性が浮上していた。しかし、最終的に和解してその後の記者会見で同選手は「マドリディスタとして引退するのが夢だ」と語っていた。それが実現するかどうかは今後数カ月の動向次第になってくるだろう。

セルヒオラモスはRマドリードで15シーズン目を過ごしており、公式戦640試合に出場し、クラブ史上5番目となる出場記録を持っている。その間に91得点を記録し、21タイトルを獲得している。また、Aマドリード相手の2014年と2016年の欧州CL決勝での得点は世界中のサッカーファンにとって忘れ難いものになっている。

(高橋智行通信員)