アトレチコ・マドリードが今夏、バルセロナに所属するクロアチア代表MFイバン・ラキティッチ(32)を獲得候補のひとりに挙げているとスペイン紙マルカ電子版が4日に報じている。

Aマドリードは現在、新型コロナウイルス感染拡大の影響を経済面に受け、選手を含むクラブ全体の給与削減を発表したばかり。そのため今夏は、昨年夏にジョアン・フェリックス獲得に1億2700万ユーロ(約152億4000万円)を投資したような、膨大な資金を費やすのではなく、今年6月で契約切れになる選手もしくはそれに近い選手を狙うことが重要となっている。

そのため21年6月に契約切れとなるラキティッチを今年2月の会議でリストアップしているが、交渉は全て新型コロナウイルス危機の動向次第となる。しかし、クラブがラキティッチ獲得に動くのは今回が初めてではない。11年と14年にも契約間近に迫っていた。

ラキティッチの現在の年俸は手取りで850万ユーロ(約10億2000万円)。一方、バルセロナは今夏、サラリーキャップ制を順守するためにラキティッチを放出した場合でも、さらに1600万ユーロ(19億2000万円)を超える年俸分の選手を売却する必要がある。このことはAマドリードのラキティッチ獲得を後押しする大きな要素になると推測されている。さらにAマドリードはバルセロナが移籍金をいくら要求してくるか、様子を見なければならないだろう。(高橋智行通信員)