欧州の複数のビッグクラブが獲得を狙っているレアル・マドリードのBチーム、カスティージャ所属のスペイン人MFセサル・ヘラベルト(19)について、ライバルのバルセロナが興味を示しているとスペイン紙アス電子版が7日に伝えている。

バルセロナはセサルがエルクレスの下部組織でプレーしていた2015年に契約に向けて動いたことがあったが、最終的にRマドリードとの獲得レースに敗れた。しかし、それ以降も動向をうかがっていたという。

Rマドリードが2021年6月までとなっているセサルとの契約を延長しなかった場合、すでに名前が挙がっているリヨン、ドルトムント、アーセナルの他、マンチェスター・ユナイテッド、バリャドリード、そして香川真司が所属するサラゴサがバルセロナのライバルとなる。

この中でアーセナルが獲得レースで1歩リードしているとみられている一方、サラゴサはビクトル・フェルナンデス監督が2015~2017年にRマドリードの下部組織ディレクターとして働いていたため、セサルの実力を熟知している。

セサルは現在、Rマドリードの下部組織の「宝」のひとりと見なされており、クラブの伝説的選手だったラウル指揮下のカスティージャで必要不可欠な選手になっている。

また、17歳の時に所属していたフベニールA(U-19)の中で唯一、当時トップチームの監督だったロペテギに夏のプレシーズンのメンバーに呼ばれている。ただ、その直前に膝前十字靱帯(じんたい)を断裂し最終的に参加はできなかった。現在はU-19スペイン代表で絶対的なレギュラーとなっており、U-21スペイン代表に招集されるのも時間の問題と見られている。

クラブはジダン監督が何度もトップチームの練習に参加させ、その実力を高く評価していることを理解しているため、できるだけ早く契約延長することを望んでいる。そのため今夏の動向に大いに注目が集まることになるだろう。(高橋智行通信員)