レアル・マドリードは2022年に多くの選手が契約切れとなるため、メンバーが大幅に刷新される可能性があるとスペイン紙アスが28日に報じている。

Rマドリードは何年も前より「ガラクティコ(銀河系)」の選手獲得から方針を変え、現在は価格高騰前の選手を追跡し、初期の才能を発見することに移行している。近年、それに反する契約は昨年夏に1億ユーロ(約120億円)を支払ったアザールのみである。

クラブは世代交代の基礎を築いており、最高で7選手との契約が切れる2022年にメンバーの大幅刷新があるかもしれない。

契約切れとなるのはカルバハル、バラン、ナチョ、マルセロ、イスコ、ベール、ベンゼマ。全員が近年、4度の欧州チャンピオンズリーグ優勝を成し遂げたRマドリードの成功に貢献してきた選手たちである。またモドリッチ、ハメス、ルーカス・バスケス、セルヒオラモスの4選手の契約は2021年までとなっている。

全員が退団するわけではないだろうが、クラブはすでにその代わりとなる選手を探し求めている。

FW陣について、フロレンティーノ・ペレス会長お気に入り選手のひとりであるベンゼマは2018年夏のクリスティアーノ・ロナウド退団後、チームの攻撃陣をリードしているが、契約満了時の2022年に34歳となり、ベールも33歳が目前に迫ることになる。クラブは攻撃陣の若返りを図るため、パリ・サンジェルマンのフランス代表FWエムバペやドルトムントのノルウェー代表FWハーランドを獲得し、アザールと新たな「トリデンテ(3つ又の矛)」を形成することを目指している。

中盤では、契約が2021年まで残る34歳のモドリッチの代わりについてはすでにバルデベバスがいる。一方、契約切れの2022年時、30歳になるイスコの将来は不透明である。そのためクラブは現在、レアル・ソシエダードに期限付き移籍中のウーデゴールを復帰させることや、レンヌのU-21フランス代表MFカマヴィンガやナポリのスペイン代表MFファビアン・ルイスを獲得し中盤を強化することを考えている。

DF陣は2022年、大幅に変わる可能性がある。左サイドバックのマルセロは契約満了時、34歳になっているが、すでにメンディがいる他、セビリアに期限付き移籍中のレギロンも控えている。

2022年に30歳になる右サイドバックのカルバハルの代わりには、ドルトムントに期限付き移籍中のアクラフがいる。

センターバック(CB)については、2021年で契約の切れる現在34歳のセルヒオラモスの契約延長交渉はストップしており、2022年に32歳になるナチョの将来は不明である。一方、バランは2022年に29歳と脂の乗った年齢となる。

CBの高齢化を抑えるため、クラブは昨年夏にミリトンを獲得したが、そのパフォーマンスに納得していないため、今夏、ライプチヒのU-21フランス代表CBウペメカノの獲得に動いているという。

これから2年後、Rマドリードは栄光に満ちあふれた時代の終焉(しゅうえん)を迎えることになるかもしれない。(高橋智行通信員)