バルセロナは今夏、ドイツ代表GKテアステーゲン(28)と契約更新の交渉を開始すると、スペイン紙アスが31日に報じている。

クラブにとってFWメッシと並び最優先事項である守護神は、2年後の2022年6月30日で契約の切れる。替えの利かない選手に対してクラブは以前から交渉を行っていたが、新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受け現在はストップしている。

同ウイルスまん延前、テアステーゲンはGKとして世界最高の高給取りになることをクラブに求めていた。ドイツの移籍情報サイト「トランスファー・マーケット」によると、現在の市場価値はリバプールのブラジル代表GKアリソンと並ぶ7200万ユーロ(約86億4000万円)でGKの中で2位タイとなっている。トップにはアトレチコ・マドリードのスロベニア代表GKオブラクが君臨している。

バルセロナはすでにメッシ不在後の時代を視野に入れており、テアステーゲン、オランダ代表MFデヨング、そして今夏獲得に向けて尽力しているインテル・ミラノのアルゼンチン代表FWラウタロ・マルティネスの3人が、クラブの未来を形作ると考えている。テアステーゲンはクどうしても必要なパーツの1人であるという。

しかしクラブにとって同選手は、ピッチでは模範的なプロフェッショナルである一方、交渉するのが非常に難しい相手である。自身を一番だと自負。2016年にマンチェスター・シティ移籍をほのめかし、クラブは最終的に先発を争っていたGKブラボを放出するという選択を取らざるを得なくなったと伝えた。

そのような姿勢は今も変わらず、自分が世界最高峰のGKと評価されるべきだと考えており、次の契約更新がキャリアの中で大きなものになると確信しているとのことだ。

同選手のバイエルン・ミュンヘン移籍の脅威は取り除かれたが、ユベントスが動向を追っており、移籍の可能性も少なからず残っている。そのためクラブ首脳陣は今夏、最優先事項としてテアステーゲンを満足させ、契約更新を完了する必要がある。

一方で新型コロナウイルスの影響により、来季の年間予算が下がるのは間違いない。それにより選手が求める年俸の大幅アップを飲むことが難しいため、ボーナスやより長めの複数年契約といった別の条件を掲示し、説得を試みるとみられている。(高橋智行通信員)