リーグAの3組で、ポルトガルFWクリスティアーノ・ロナウド(35)が敵地でスウェーデンから2ゴールを挙げ、代表通算101得点とした。欧州勢で100点の大台を突破するのは初めて。世界歴代では元イラン代表アリ・ダエイの通算109得点が最多で、新記録樹立もいよいよ射程圏内に入った。同時にチームを2-0の勝利と開幕2連勝に導き、エースとして、主将として、変わらぬ存在感を示した。

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ロナウドがまた新たな金字塔に近づいた。ダエイの代表通算最多ゴールにあと「8」と迫った。前半ロスタイム、ほぼゴール正面からのFKを、鋭い無回転シュートで左にたたき込む。節目の代表通算100得点目。さらに後半27分、ペナルティーエリア左手前でボールを受けると、ループ気味のミドルシュートをゴール右へ。35歳となってスピードに陰りは見えても、技術と勝負強さは輝きを増すばかりだ。

開幕戦のクロアチア戦は欠場し、チームは4-1で快勝した。「ロナウドがいなくても機能する」という批評さえあったが、それを払拭(ふっしょく)する働きで勝利の原動力になった。「誰かに証明する必要などない。自分がピッチで見せるだけ」という言葉にプライドと自信がにじむ。

18歳だった03年に代表デビューし、翌04年欧州選手権で初ゴール、この日は通算165試合目だった。101点のうち右足が55点、左足22点、頭で24得点。PK11点、FKから10点と、どこからでも得点できるのが強みだ。もう「世界新」は時間の問題。ポルトガルの本大会2連覇への意欲も、ロナウドをゴールへ駆り立てるはずだ。