ジョゼップ・マリア・バルトメウ氏が27日、15年7月から5年以上務めたバルセロナの会長職を辞任することを正式発表したと、クラブ公式サイトが伝えている。

バルトメウ会長を筆頭としたクラブ理事会に対しては、メッシとの確執や財政悪化、チームの悪い成績などを理由に、不信任投票を求める署名が2万人分集まり、11月1日と2日に同投票が実施される予定になっていた。

そのような状況の中、バルトメウ氏は26日に開いた理事会後、健康被害が出る可能性を主張して投票中止をカタルーニャ州政府に要請。「11月1日と2日に不信任投票ができるかどうか、カタルーニャ州政府の回答を待っているところだ」と、カタルーニャ州政府の許可が下りない限り不信任投票を実施しないことを強調し、「辞任を考えたことなど1度もない」と語っていた。

しかし、27日にカタルーニャ州政府から不信任投票実施に問題がないという回答を受けて緊急理事会を開き、一転して不信任投票を待たずにクラブ理事会の総辞職を発表することになった。

バルトメウ氏は会長職辞任発表の記者会見の際、不信任投票実施を認めたカタルーニャ州政府の決定を非難した後、なぜ早くに辞任しなかったかについては、「欧州チャンピオンズリーグに敗退した後、最も簡単なことは去ることであり、辞任することだった。しかし、あの本当に苦痛な敗北の翌日から、スポーツ面の未来とクラブの即座の持続を保証するため、延期できない重要な決断を下す必要があった。さらに我々が体験してきたパンデミックの結果として、前例のない世界的危機の真っただ中にそれを行う必要があったんだ。そのため我々は管理委員会の手にこのクラブを委ねることはできなかった」と説明していた。

また26日に開かれた理事会で欧州スーパーリーグ参加を承認していたことを明かし、「同大会に参加する決定は次の(代表者)議会で承認される必要がある」と伝えている。(高橋智行通信員)