米国サッカー協会は「国歌斉唱の時にグラウンドに膝をついてはいけない」とする規則を撤廃した。

すでに同協会理事会では昨年のうちに撤廃の方向で決まっていたが、27日の年次総会で投票が行われ、71%が撤廃を支持。正式決定となった。

米アメリカン・フットボールNFLのコリン・ケパニックが人種差別に反対するために国歌斉唱の時に片膝を地面につく行為をはじめ、16年に女子サッカー米国代表MFラピノーが賛同。ケパニックと同様にピッチに片膝をついた。

これに対して米国協会は17年「選手たちとチーム関係者は米国協会が参加する大会での国歌斉唱時には、敬意を示すために起立しなければならない」とする「膝つき禁止」ルールを導入した。

だが昨年、アフリカ系米国人ジョージ・フロイド氏が警察官の不適切な拘束方法によって死亡させられた事件が起き、人種差別への抗議の声がより一層強くなった。「膝つき禁止」ルールへの批判も高まり、米国協会は撤廃を決めたもようだ。