本田圭佑が米MLS移籍か、伊サイト「早い内実現」

19日、フィオレンティナ戦でリーグ戦9戦連続の出番なしに終わったACミラン本田(撮影・PNP)

 ACミランの日本代表FW本田圭佑(30)が電撃的に米メジャーリーグサッカー(MLS)のシアトル・サウンダーズに移籍する可能性が高くなった。24日、イタリアの移籍情報サイト「トゥット・メルカート・ウェブ」が報じた。今季は在籍4季目のミランで公式戦出場たった6試合。名門との契約が満了する今夏を待たず、現役日本代表初のMLS移籍が実現すれば出場機会増は確実。18年W杯ロシア大会のアジア最終予選を戦うハリルジャパンにとっても朗報といえる。

 本田が電撃的に米MLSのシアトル・サウンダーズに移籍する可能性が高くなった。10番を背負う名門ACミランで出番に恵まれず、昨年11月のW杯アジア最終予選サウジアラビア戦(埼玉)では先発からも外れた。復権、そして集大成と位置付けるかつてプレーしたロシアでの18年W杯に向けて、米国から新たな1歩を踏み出すプランが色濃くなってきた。

 この日、イタリアの移籍情報サイト「トゥット・メルカート・ウェブ」が、わざわざ特ダネと強調し、報じた。「シアトル・サウンダーズが本田獲得を実現させようとしている。ミランとの別れが近づいてきた。早いうちに移籍を実現させ、イタリアを去るかもしれない」と伝えた。

 若返りを断行するモンテラ監督が就任した今季は出番に恵まれず、公式戦出場は6試合でプレー時間は計97分。1月31日に閉じた冬の移籍期間では、プレミアリーグのハルと同じセリエAのラツィオからの移籍話があったが拒否して残留。契約が満了しフリーで移籍できる夏まで、じっくり新天地を選ぶとみられたが、風向きが変わりつつある。

 秋春制の欧州と違いMLSの新シーズンは1週間後の3月3日に開幕する。かつては元イングランド代表MFベッカムらもプレーし、現在は元イタリア代表MFピルロも在籍する。ミランからは昨年2月、同じように契約を残していた元オランダ代表MFデヨング(現ガラタサライ)が契約を解除してMLSのLAギャラクシーに移籍した例もある。本田が移籍すれば、現役の日本代表として初めてMLSでプレーすることになる。

 ミランは身売りによる経営陣交代が目前に迫っている。3月3日に最終的な契約を締結し、中国資本の新体制が誕生する見込み。新経営陣が、日本代表の看板選手でアジアでも知名度の高い本田を簡単に手放すかどうか、実現への障害はある。ただ、電撃的に米国上陸を果たせば、出番に恵まれない本田の試合勘は徐々に戻り、本田を信頼する日本代表ハリルホジッチ監督の悩みも一気に解消する。

 ◆シアトル・サウンダーズFC 07年創設。ワシントン州シアトルに本拠地を置き、ホームスタジアムはNFLシーホークスと同じ「センチュリーリンク・フィールド」(6万9000人収容。サッカー使用時は4万1000人収容)。14年に西地区のレギュラーリーグ優勝。16年にはレギュラーリーグ4位で進出したプレーオフを勝ち上がってMLS王者を決めるMLS杯優勝。トットナムで活躍した米国代表FWデンプシーや、アヤックスでプレーしたウルグアイ代表MFロデイロらが在籍。チームカラーは青と緑。