岡崎「さみしいけど、最後はすごい興奮」/一問一答

前半、攻め込むFW岡崎(撮影・PIKO)

<欧州CL:レスター1-1Aマドリード>◇準々決勝◇18日◇レスター

 第2戦が行われ、FW岡崎慎司が所属するレスター(イングランド)はホームでアトレチコ・マドリード(スペイン)と1-1で引き分け、2戦合計1-2で4強進出はならなかった。

 岡崎は先発したが、周囲のサポートも少なく、チームの次ラウンド進出に向けて大きな意味を持つゴールを決めることはできなかった。献身的な運動量と体を張ったくさびとなるプレーを見せただけでなく、前半7分にはチームの初シュートを放ち、同21分には合わせ損ねたが前半一番の決定機を作り出した。しかし、1点リードされたチームがパワープレーで押し込む戦術を起用したことから、第1戦同様に後半からベンチに退いた。

 以下は岡崎との一問一答。

 -まず試合結果だが

 岡崎 最後、あれが決まっていれば、とかいろいろあって、自分も見ていて興奮したし、すごいこれがレスターかなっていう感じで…。まぁなんで自分があそこに立ってないんだろうって気持ちはありましたけど(苦笑)。

 -後半ピッチにいたらという思いがあったと思うが

 岡崎 自分の立ち位置を改めて(感じた)。あのフォーメーションだったら、自分もセカンドボールを拾えて、ごちゃごちゃなるから、あそこで決められるチャンス…。そこでの仕事を認められていないっていう風に…。何度もこういう経験はレスターでしてきているけど。またそういう風になるんだなと。戦術的な交代だということは分かっていても、受け入れられない部分もあるし、ただ自分がFWとして、決め切れなかったことがあるから認められていないっていう…。さみしいけど、ホント最後はファンと同じように、すごい興奮したし…。レオ(ウジョア)のが決まっていれば、バーディーのが決まっていれば、という…。最後まで本当に攻め切ったなぁと本当に思いましたけどね。

 -昨季もそうだったけど、このレスターの底力って、どこから出て来る

 岡崎 やっぱりチャレンジャーっていうところだと思うし、ほとんどの選手が初めてCLに出て、戦っていくにつれて、慣れていった部分も大きいと思う。レスターは初めてでしたけど、これを毎年、出場しているチームとか選手とかは、「どんだけ幸せやねん」とか思いながら。それだけ、レスターが感じた何かこう、湧き上がってくるパワーみたいなものは、やっぱり結局、初出場のチームもなかなかいないわけじゃないですか、チャンピオンズリーグに出てくるチームで。やっぱりそういう新鮮な気持ちをピッチでここまで表現できたのではないかな、と思います。

 -CLはサッカー選手として最高の舞台

 岡崎 そうですね、出るまではCLとは縁がなかったし、出ている選手を見て、なんかちょっと羨ましいなと思うぐらいで。別にCLに出るために欧州来たとは思ってなかったので。ただやっぱり、出てみてもそうだし、とくに決勝トーナメントに来て、セビリアに勝って、夢がずっと続いていくという。W杯が毎年あるみたいなイメージだと思うんですけど。そういうのにまた出たいなという風に思う。すでに31歳で(苦笑)、初めて出たので。また出る機会があるのかなと思って。それぐらい、いち選手として、成長させてくれるし、また出たいと改めて思うような大会だと思いますね。

 -欧州の魅力は

 岡崎 CL自体はヨーロッパ全体の中でも特に上のチームが勝ち上がってきて、強いものが残っていくところで、今回自分らみたいな新しいチームがここまできて、ベスト4をかけた戦いをしたことに興奮した。毎年出ているチームはここにかけているんだろうなというのがわかる。自分らはプレミアを精一杯戦って、CLを精一杯戦ってっていうのはあるけど、誰もが目指しているもの。日本人には(CLは)身近にないのでわからないかもしれないが、ヨーロッパの選手はこれを目指していると思ったら、それくらい価値がある大会に出て改めて羨ましいなという感情にはなった。ベスト4に行きたかった、これが続いて欲しいと思った。勝ち上がっていいものを見たいというか、そういう思いを持たせてくれる大会かなと。

 -糧になった部分は

 岡崎 色々僕も経験をしてきて、グループリーグあたりはリーグに勝ってきているチームが出てきていてコペンハーゲンとかいいチームだと思ったし、ポルトとか大敗して、「こんなチームもあるのかぁ」と思った。でもやはり、ホーム&アウェーでセビリアとやって、アトレティコと今回やって。勝てば次に進んでいくという興奮というか、しかも明らかに力のあるスペインのチームと試合できてという(楽しみがある)。プレミアリーグでやっているとプレミアのチームとしかやらないけど、それがほかとの違いができて、そことやって、自分に何ができるのか、みたいな。それが試せて。ここで試せたことが次のCLに出られたら、「ある程度これくらい前はできたから、次はこれくらいできたら自分がどれだけ成長した」と思える。その辺がなんか、この一発で終わって次はまたCLに出られるのか分からないじゃないですか。その辺が、なんか思うとこですね。

 -31歳になってこの試合に期するものとか感じていた

 岡崎 年齢的には別に関係ないですけど、ただなんか、ウッチー(内田篤人)とか、これを何試合も出ていると考えたら、俺、おせーなって思いますし。でもまあ、プレー出来ない選手も日本にはたくさんいて。ま、こっからかなって普通に思いますね。別に年齢に関係なく、これからまだまだ俺はやれると思う。やっぱり悔しいのはチームがゴールを取りたい時に、やっぱり交代させられたりとか、チームが勝ちたいと思って戦術を変える中に自分が入っていなかったりとか、なんかそういうところで、この2試合とも戦術的な理由と言われても、やっぱり悔しいというか、なんか、ほんと、自分ももちろん決めてこなかったというのはありますけど、やっぱりそこに、チームに委ねなければいけないという、自分が出るか出ないかというものを。もっとやっぱり自分の力を出し切りたいなと思うし、ここからの6試合への意気込みというか、そういうところで、やっぱり何だかんだレスターでやっていても、悔しいことしかないんで、今はね。それをどうにかして、答えは分からないですけど、そこがゴールなのか、今日みたいにどうすればいいのかっていうのを、がむしゃらでも何でもいいから見つけて、もっと信頼される選手になりたいなって思いますけどね。

 -出場した45分は思った通りできた

 岡崎 ミスもいいとこもいっぱいあって。全部出し切ったと思いますけど。もちろん反省すべきところはいっぱいあったんで。単純に今まで通り、この経験を次に生かすというところで。もうどっちもっすね。できたことと、でも全力でやってできなかったこともあった。

 -プレミア残留の自信は

 岡崎 まだ相手チーム次第ではあるので。自分たちで残留決めるという意味ではあと2試合勝つっていう。6ポイントはやっぱり必要かなと思うので。少なくとも勝ち点40以上は取って。シーズン当初の目標だったと思うので。そこは達成して。自分も残り6試合ですけど、何か来季へのヒントは見つけたいなという。まあ監督も代わって、もう1回自分のいいところを見直してもらえるように変えていきたいと思います。