<エイバル2-0レガネス>◇4月30日◇エイバル
MF乾貴士(28)の所属するエイバルは、ホームでレガネスに2-0で勝った。MF乾は左サイドに入り3試合連続の先発で、2試合連続のフル出場を果たした。
いつも以上に左サイドにボールが回ってきたことから、日本人MFを中心にチャンスが生まれた。前半8分にはDFの間を通すグラウンダーのクサビのパスを送り、MFアドリアンのシュートの起点となった。また、精度こそ足りなかったが、前半だけで3つのクロスを左サイドから送り、同31分には中央のMFペドロ・レオンのシュートをお膳立てした。
後半も攻守に走り回るほか、同3分にシュートを打つなど積極的にゴールを狙った。同7分には足に吸い付くような鮮やかなトラップを披露すると、スタンドが沸いた。終盤、1つの大きなチャンスを手にするが、疲れからかボールをコントロールできずシュートは打てなかった。一方で自分が失ったボールに対しては必死に戻ってカバーをするなど、持てる力すべてをピッチに吐き出した。
乾の試合後の一問一答は次の通り。(山本孔一通信員)
◇ ◇
-相当の運動量だった
「疲れましたね。走ったと思います」
-2-0という結果は?
「前半が終わった時点で、みんなすごく監督に怒られた。入りも良くなかったので…。パス回しも、後ろでキープする回数が多かった。そこで反省して後半につなげて、その結果2-0で勝てたのは良かったと思います」
-左サイドからの攻めが多く、クロスでチャンスを作った
「普通でしたね。身体的には3連戦の最後でしたけど、無理矢理動かした感じ。最後は足がつってきつかったですね」
-後半にはシュートチャンスもあった
「(サイドバックの攻撃参加を使わずにミドルシュートを放った場面)あれはめっちゃ怒られましたね。あの取られ方したら…。止めてくれたから良かったけど。フィニッシュの精度はもっと上げていかなければならないし、そこに関して貪欲に得点とアシストをあと3試合で狙っていきたいなと思います」
-残り3試合、ヨーロッパリーグ出場の望みもつながった
「ここは勝たなきゃいけなかったし、下位のチームだったので。彼らも残留にかけて必死ですし、そこは結果残せたのはチームとして良かったですね」
-7日間で3試合。疲労もある?
「明日あさってオフになったのでしっかり休みたいです。さすがにこたえましたね」
-2戦連続フル出場だが
「今年初っすからね、多分、2戦連続は。今年も初だし、こっち来てからも初かも。スペイン来てから、そんな気がしますけどね。90分連続で出た覚えは…あったかな。2試合連続で90分出た覚えがないっすね。すぐ代えられるイメージなんで。
-交代させられることについては
「(監督は)選手の疲れとか考慮してなので、特になにも思ってないですけど。90分出ても結果を出せていないということはやっぱり、自分の反省点ですし、しっかりと反省してやっていきたいです」
-審判に抗議をしていたが
「だって、俺何にもやってないですもん。色々言いましたけどね」
-スペイン語で?
「スペイン語でいいましたよ。日本語だとイエローもらうんで、文句言っているってなるから。たいしたことは言ってないですけどね」
-残り試合の目標は得点?
「そうですね。強いところが残っている。カンプ・ノウでのバルセロナ戦は楽しみだし、アトレティコも楽しみだし、最後ホームは、ホームでまだ点を取っていないので点を取りたい。最後、3試合楽しみですね」
-前のイプルアでの対戦では良いパフォーマンスを見せていたが
「カップ戦でちんちんにされているので、そこら辺はなんも気にしていない」
-次戦の相手Aマドリードは右SBに負傷が続出していて、直前のCL準決勝の疲労もある
「ラッキー。まあ、ラッキーっていうような相手じゃないですけどね。(Aマドリードの本拠地ビセンテ・カルデロンは)ピッチが固すぎて嫌いなんですよね。全然違いますね。あそこはボールが走りますから、やりにくい。トラップも気を使わないと。それでも彼らは上手いですもんね、ワンタッチでプレーしますし」
-もうハイボールを華麗にトラップするのがファンの間では当然のようになっているが
「トラップぐらいは。得点が取りたいですね」
-セルジ・エンリッチが入って流れが変わった
「セルジは本当に凄い。タイミング、当たり方とかがすごくうまい。冷静に周りが見えているし、フリーだったら胸トラップができる。そのへんは小さい頃から練習してきたんでしょうね」
-来季、移籍の噂があるが
必死に止めてほしいですね。クラブには本当に彼を止めてほしいですね。ボルハも抜けて、セルジも抜けて…いろんなやつが抜けていく。まあ、そういうチームなんでしょうがないと言えばしょうがないですけど。でも、どうにか止めてほしいですね。
-ピッチ内外でいい関係を築けている?
「すごくいいっす。人として尊敬できる。中々尊敬できるやつってのはいない。エイバルのやつはほとんどみんな尊敬できるし(やっていて)楽しい」