TRFのYU-KI、ユーベ1-0V/欧州CL予想

スカパー!のサッカー情報番組「スカサカ! ライブ UEFAチャンピオンズリーグ決勝直前SP」に生出演した、左から野村明弘アナウンサー、水沼貴史氏、岩政大樹、YU-KI、パンサー尾形貴弘、ジョージ・ウィリアムズ、大杉亜依里

 TRFのボーカルYU-KIが、6月3日(日本時間4日)に英カーディフで行われる、欧州CL決勝でレアル・マドリード(スペイン)と対戦するユベントス(イタリア)の、21年ぶりのビッグイヤー獲得を熱望した。

 YU-KIは、26日に放送されたスカパー!「スカサカ! ライブ UEFAチャンピオンズリーグ決勝直前SP」に生出演した。初体験となったサッカー情報番組への出演を終え、ニッカンスポーツコムの単独取材に応じたYU-KIは、「恋と同じ…好きになっていた」とまで語るユベントスと、サッカーへの愛を熱く語った。

 -サッカーとセリエA、ユベントスを好きになったきっかけは

 YU-KI Jリーグ開幕と私たちのメジャーデビューが93年。一緒で親近感が湧いたんです。サッカーは知らなかったけれど、気付いたら見だして…アーティストとしての活動をしていて、サッカーにすごく勇気づけられました。私が見始めた頃は、セリエAが世界最強リーグで、はまっちゃいましたし、自然にユベントスに目がいった。美しいのもありますし、守備力、総合力において、ひかれるクラブ。ユベントスならではの伝統を、いい形で守っていっている魅力がある。気が付いたら、恋と同じ…好きになっていたんです。98年W杯フランス大会の後くらいは、1回、寝てからリアルタイムで見るくらいでしたね。

 TRFとして24年、活動し熱いパフォーマンスを展開してきた。歌手と観客がいてライブが出来上がる音楽と、選手とサポーターがいて試合が成立するサッカーに「プレーヤーと観客がともに作り上げるもの」という共通点を見いだしている。「直接、見に行けることが大事。ベーシック」として、Jリーグ観戦も大切にしており、J1ベガルタ仙台の熱烈なサポーターとしても知られている。

 仙台のクラブ創設20周年記念行事として、14年8月17日にユアテックスタジアム仙台で行われた、仙台OBとユベントスOBとの試合前には、仙台の応援歌「カントリーロード」を独唱した。憧れのエドガー・ダビッツ氏とも対面し、同氏らユベントスOBにサインをもらったという。

 YU-KI (元仙台FW)平瀬智行さんにいただいたユニホームを着たまま、出待ちっぽくお願いして全員のサインをもらった。憧れのダビッツ選手がいた。すごく真摯(しんし)な方で…人生の中においても、すごく幸せな経験をさせていただきました。

 サッカーとユベントスを好きになった経緯を語ってもらったところで、今季の欧州CLに話を向けた。

 -決勝に挑むユベントスで好きな選手は

 YU-KI FWダリオ・マンジュキッチ。FWゴンサロ・イグアインもDFダニエウ・アウベスもいいですね。

 -マンジュキッチは、以前はトップの選手だったが、マッシミリアノ・アレグリ監督の元、左サイドの選手として新境地を開いた

 YU-KI 献身的で、すごくフィジカルも強いですね。試合を見ていて、そう感じました。自分が女性だということもあって、感情や背景が見えてくると…いいですよね。

 ユベントスと決勝で戦うRマドリードは、FWクリスティアノ・ロナルド、カリム・ベンゼマ、ギャレス・ベールが組む3トップ「BBC」を軸に、今季の欧州CLで最多の32得点を挙げた。ベールが4月のバルセロナとのクラシコで、左足ふくらはぎを痛めて戦線を離脱も、MFイスコが、その穴を埋めて余りある活躍を見せて好調を維持。ベールが回復し、決勝に間に合う可能性が出てきており、ユベントスOBでもあるジネディーヌ・ジダン監督が、ベールとイスコのどちらを先発で起用するかが焦点となっている。どの選手も個の能力が高く、いかなる状況をも打開できる攻撃力の高さは世界屈指だ。

 一方、ユベントスは今季の欧州CLで、わずか3失点の堅守を誇り、歴代3位の6戦連続無失点、同2位の690分間無失点の記録を打ち立てた。YU-KIは、その点を踏まえユベントスの安定感を強調する。

 YU-KI 今のユーベのスタメンはグラフで言うと平均点が高く、この人、というのじゃなくバランスがいいのも魅力的ですね。

 -決勝の理想の結末は

 YU-KI 1-0が最高ですね! もしくは、1失点は仕方がないことかなと思えば…それだけ、GKジャンルイジ・ブフォンが守ってくれて、という展開になる。ブフォンがビッグイヤーを掲げる、その姿が見たいんですよ。

 その上で、YU-KIはメッセージを送った。

 YU-KI TRFは来年、25周年…いいパフォーマンスをお届けしたいと思っています。スポーツって、力をもらえますよね。特にサッカーは、力をもらえると思います。ライブのリハーサルで、コンディションを当日に合わせていくのは(試合に向かう)サッカー選手の方と通じるところがあると思っています。リハーサルで、いい思い込みと言いますか、イメージを入れていきたいので、サッカーのユニホームを着ちゃう時もあるんです。それはサッカーを見ていて、自分に取り入れたことです。TRFのファンの中にも、サッカーを見たことがないという方が時々、いらっしゃるんですけど、入り口は何でもいいと思います。サッカーは分かんないけど、あの選手、格好いいな…と顔から入っても全然いいと思うんです。欧州CLはサッカーを見る上で、すごくいい機会だと思います。

 YU-KIは、愛するユベントスにエールを送りつつも、サッカーのすばらしさを知る機会として、欧州CL決勝の観戦を、力強く呼び掛けた。【村上幸将】

 ◆YU-KI TRFのメインボーカル。TRFは、YU-KIとリーダーでサウンドクリエーターのDJ KOO、ダンスクリエーターのSAM、CHIHARU、ETSUの5人組で、92年9月に小室哲哉プロデュースによるtrf(TK RAVE Factoryの略)として結成。YU-KIは92年、ダンスコンテスト”TKトラックスナイト”に出場し、小室と出会った。「survival dAnce」「BOY MEETS GIRL」「CRAZY GONNA CRAZY」「masquerade」「OVERNIGHT SENSATION~時代はあなたに委ねてる~」が5作連続ミリオンセラー。95年に「OVER-」で第37回日本レコード大賞を受賞。96年に「TRF」と表記変更。YU-KIは98年から作詞、作曲、声優やナレーション、舞台など幅広い活動を行っている。

 ◆「スカサカ! ライブ UEFAチャンピオンズリーグ決勝直前SP」再放送予定 BS241/プレミアムサービス579で29日午前11時半、30日午前11時から、などで無料放送。