<オーストリア1部:ザルツブルク1-0アルタッハ>◇28日◇ザルツブルク
ザルツブルクFW南野拓実(22)が、リーグ最終節のアルタッハ戦にフル出場した。得点はできなかったが、今季リーグ戦で21試合(通算1143分)に出場し、11得点と持ち前の決定力を見せつけた。試合後にシーズンを振り返った。(取材・中野吉之伴通信員)
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-今日の試合は?
「今日の試合は点取りたかったんですけど、まあ取れなくて、悔しいというのが正直なところですけど。まぁまだカップ戦(6月2日、オーストリア杯決勝ラピッド・ウィーン戦)があるんで、しっかりそれに切り替えてやっていければなと思います」
-今日1点取れていたらチーム内最多得点タイでしたが、意識はしてましたか?
「そうっすね、もちろん意識してましたし。だからそれが、ちょっと心残り、ではあるんですけど。まだカップ戦があるんで、そこで切り替えて必死にやっていきたいと思います」
-カップ戦はまだ残っている段階ですが、去年までの優勝と比べて今シーズン何か違った点はあったでしょうか?
「あのー、今シーズンが一番出場時間が短いのかな…。でもその中で自分として、しっかりやるべきことをしっかり積み重ねて結果を出すというところは意識していたし。それは自分の中で手ごたえ感じているところはあったんで、そこは良かったんですけど。もっとコンスタントに試合に出てないと、A代表とかそういうところにつながっていかないと思うので。そこは自分の課題でもありますね。それを感じたシーズンでした」
-その課題を克服して出場機会を増やすために必要なことについてはどう考えていますか?
「もっとボールに関わるのと、攻撃の起点になることと、あとは結果ですね。今日こういう試合でしっかりゴールするのが大事なってくるのを、この試合だけじゃなくて、今までチャンスをもらったときにそれをできていることもあったし、それができないこともあったので。そこをもう一つ自分がレベルアップする、スタメンをとるために重要なことなのかなと思います」
-代表な話が出ましたが、リーグにかかわらずチャンスをもらえているというのは見てると思いますがそのへんについては?
「そうですね、チャンスはあると思うし。代表関係者とかコンタクトとったりしてるし、常に見てるからいい準備しろ、いい結果、コンスタントに試合に出ていることを求めているということも聞いているので、そこをしっかり意識していく必要があるなと思います」
-今季一番点を取ったのに、そこまで出場時間が伸びなかったことを踏まえて、今季はどういうシーズンととらえていますか?
「まあだから、監督が求めるところと、自分のやりたいことのギャップというのは感じてたんですけど。裏にずっと抜けてボールを収めるとか、守備でしっかり戻ってチームを助けるとか。まあ監督代わって違うサッカーになりましたし、そこも踏まえて。でも自分でしっかり切り替えて、それはさっき言ったことにつながるんですけど。なんでしたっけ、質問?」
-点を取ったのに出場時間が短かったというところで、今季をどうとらえますか?
「点は大事だと思いますけど、それ以外のところで求める監督もいるし、それ以外のところをしっかりやらないと試合に出られないなって感じました」
-前はとにかく結果という感じだったけど
「そうっすね。もちろんそれはあるんですけど、それ以上にチームに別のところで貢献するっていう大切さとか、その必要性っていうのを感じましたね」
-監督と自分のやりたいことの違いというのは具体的にどういうところ?
「まぁ守備を求めるところと、あと、FWには前で収めるところをしっかり求めるし、そういうところ。そういうところは自分もやっていかないとと感じますけど」
-今季FWになって、本職ではなかったですけど?
「いや本職、いまこのチームだったら全然FWの方がやりやすいって思っているし、それで結果も出せているところもあるんで、だからこそそこでしっかりと出場時間をつかむためにどうするかっていうところで課題は残りましたね」
-FWの中心だったソリアーノがいなくなったことはどうとらえました?
「チャンス…僕だけじゃなくてチームみんなそう感じていると思うし、そこで誰が(ポジション争いで)抜けるかっていうところで自分は結果を出そうと思って挑んだ後半戦、結果を出せたところもあるけど、それ以外のところでしっかりチームに貢献しないと出場時間は増えないなって感じたシーズンでもありました」
-ソリアーノが抜けたことでチームのやり方が変わったところもあった?
「いや、それはまったくないです」
-去年、出場機会が少なくなると考えすぎてしまうことがあったと言っていた。今季はどうだった?
「今季に関してはずっとFWでプレーしていたし、だからこそわかりやすい結果というところで割り切ってプレーできるところもありましたし、FWになって何試合かこなして見えてくる、さっき言った監督の求めるところっていうのも感じたし、そういうところも含めていろいろ課題と成果を自分の中で感じたシーズンでした」
-例えばチームメートのヒチャンはゴリゴリやって、点を取る。南野選手が目指すFW像は?
「じゃあ僕はどうすればいいかと考えたのは、しっかり前で、裏でも受けられるのでしっかりボールを受けて起点になる。中盤でもっとボールを前向きに受けてドリブルで運んでいければ、そういう回数をもっと増やせば使ってもらえるんじゃないかなと思うんですけど。それがチームの一つのパターンになれば、っていうのは考えてます」
-今日も下がって後ろ向きでボールを受けるシーンが何回かあった
「今日みたいに相手が引いている時は全然戦い方が変わって、もっとボランチがボールを持ってくれればもっとFWらしい動きで、と思うんですけど。でもこういう試合でも後ろでちょっとたたいて前に飛び出してというのは考えながらやってました」