長友佑都「インテル愛というより感謝…」/一問一答

<セリエA:インテルミラノ5-2ウディネーゼ>◇28日◇ミラノ

 インテルミラノDF長友佑都(30)が最終戦のウディネーゼ戦後に今シーズンを振り返り、去就は未定としながら「僕を求めてくれるチームで」と来季について語った。長友の一問一答は次の通り。

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 -今季はいろんな意味で、特殊なシーズンだったと思うんですけど、振り返ってみていかがですか?

 「監督が、3回代わったんですか。マンチーニ、デブール、ベッキ、ピオリ、それからベッキと代わって、なかなか正直難しいシーズンで、チームとしてもそうだし、個人としても出られない時期も長かったし、最後の方は試合に出られるようになりましたけど、でもチームがなかなか勝てず、僕のミスで(4月30日の)ナポリ戦に敗戦したりと、なかなか難しい時期を過ごしましたけど」

 -何が原因だったのでしょうか、あのガタガタと落ちていってしまったのは?

「こればっかりはやっぱりちょっと。原因がわかればすぐ修正ができたんでしょうけど。(4月3日の)サンプドリア戦に負けてからガクッと来てしまって。結局3位を目指してチームとして目標を持ってやってて、あの試合で負けて、上位とはなされた形になって、モチベーションというか、あきらめているというわけじゃないですけど、ただ100%、1人1人目指していたところが、多分例えば1人の人が90%になったりとか、80%になったりとか、そう言ったものが積み重なって、マイナス10%、20%が25人、30人となると大きなマイナスの力にはなりますよね。そこじゃないかなと思います」

 -多分、監督も新しい監督になって選手も入れ替えとかも多くなると思うんですけど、来季についてどういう風に考えていますか?

 「まず来季もどうなるかわかりませんしね。僕自身も。インテルに残るかもしれないし、移籍するかもしれないし、それはわかんないですけど、自分のやるべきことは全く変わらないんで。どのチームに行ってもチームのために貢献する。僕を求めてくれる場所で、チームに貢献したいというただそれだけなんで」

 -2年前にシーズン終わりにお話をうかがった時に、僕はインテルに残りたいとおっしゃってたんですけど、その気持ちはちょっと変わりましたか?

 「サッカー選手である以上は、試合に出るということが大前提ですし、試合に出て勝って、努力している意味というか心の底から喜びを自分自身は感じるんで。ワールドカップもありますし、試合に出てないともちろん代表にも選ばれないし、ワールドカップもいけないだろうし、その危機感は僕自身は常にあるから」

 -では来季はインテルへの愛よりはどちらかというと試合に出れるチームという?

 「インテルへの愛ということを色々皆さん書かれてますけど、愛というよりか感謝というところですね。自分を育ててくれたクラブで、チームメートもそうだし、スタッフも大好きな人ばかりで、そこの感謝という部分ですよね。クラブが求めるならもちろんそこで貢献するために努力はするけど、クラブが必要ないというなら荷物をまとめて出て行くだけなんで。それに全く戸惑いもないし、自分のいる場所、置かれた場所で、努力をするそのシンプルなことだけですね」

 -パラシオ選手と同じように、今日ローマのトッティ選手がローマで最後の試合ということで、引退するんじゃないかという話もあるんですが、同じプロ選手として、対戦したことも何度かある選手と思うんですけど、どんな風にご覧になってましたか?

 「トッティとの思い出は、まず僕がチェゼーナで初めてセリエAの舞台に立った時に、あのオリンピコでトッティと勝負したんですけど、その時の感覚を今でも忘れられなくて、感動と、絶対負けないという気持ちで、セリエAに臨みましたし、ただ何度も対戦する中で、一度ユニホーム交換をして、ユニホームに彼の方からサインをしてくれてという思い出もありますしね。本当に選手としては僕がいうべきことは何もないですけど、人間としても心の広いというか、暖かい人かなというのが。ずっとセリエAで戦って、見ていて、偉大な選手はやっぱり偉大な人間でもあるのかなと思いました。」

 -最後に一言。日本代表が次なんですけど、初めて召集された選手とかが新しくチームメートになりますが、抱負をお願いします

 「僕自身はまずはチームのために貢献することだけなんで、まあ新しい選手も来てますけど、競争が始まるんで、厳しい気持ちでもちろんチームとしてはサポートするところも大事だけど、でも競争が始まるということを忘れずに頑張りたいと思います」