長友佑都の誇り「下手な分、誰よりも練習」一問一答

<セリエA:インテルミラノ3-0フィオレンティナ>◇20日◇ミラノ

 インテルミラノDF長友佑都(30)がリーグ開幕戦に左サイドバックでフル出場し、フィオレンティナを相手に3-0と勝利した。

 1点目のPK獲得につながる絶妙なロングパスを送るなど、チームの勝利に貢献した。試合後は今季に向け、自らの胸の内を明かした。

(西村明美通信員)

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 -シーズン最初の試合で、早い内に得点入って試合進みやすかったと思うんですけど、スパッレッティ監督になってチームはどんなところが変わりましたか?

 「守備も攻撃もそうだし、戦術があるんで、それを合宿中もやってきましたし、それが浸透して。まあ攻撃的なサッカーとは言われますけど、かなり守備も細かいので」

 -コンパクトにこれだけ守備でまとまって連係の取れてるインテルを久しぶりに見たような気がしますが。

 「そうですね。めちゃくちゃ細かいんで。守備の体の向きからも相当厳しいですし、まあ攻撃的監督とは言われますけど、守備も相当やってますよね。」

 -今までいろんな監督のもとでプレーしてきて、こうやった形で、守備の体の向きとか含めて、誰に似てるなとか、他の監督と比べても細かいとか。

 「まぁ一番細かいかもしれないですね。攻撃でもポジショニングとか相当厳しいですし、要求がすごい高いんでね。選手たちもレベルの高い選手がそろってるんで、しっかりと戦術が浸透すれば間違いなくいいサッカーができるなという自信はみんな持ってるんじゃないかなと思います」

 -奪ったら縦に早くというのが戦術の1つにあったと思うんですが、今日ご自身の出したパスの1本目がイカルディのPKにつながりました。

 「そうですね。イカルディも今日何回も。僕もボールを出してたんですけど、ああいう場面で、相手がすごいプレッシャーきてたんで、ピオリ監督が、プレッシャーをかけるって僕らは知ってるんでね、逆にそれでイカルディと裏を狙っていこうということで連係は取れてましたね。3回ぐらいそういうシーンがありましたね」

 -逆に後半はちょっとフィオレンティーナに責め入れられる部分が多かったような気がするんですが

 「んー、まあ彼らも実力あるチームなんで、ただそんなに危険な場面は最終的には作られてはないんでね。まあ持たせて、自分たちもうまく休みながら、ボールを取ったらカウンターっていう、うまくそういう攻撃もできたんじゃないかなと思いますけど。」

 -なんか脛が痛かったみたいですけど、ひやっとしましたけど。

 「打撲です。大丈夫です」

 -今日は初戦で、観客も5万人以上入って、かなりサポーターの人の期待度の高さが伺われたんですが、その点はいかがですか?

 「実際にプレシーズンマッチも相当いいサッカーしてたっていうか、バイエルンとか、チェルシー相手にもいいサッカーして、買ってましたし、自分自身もコンディションがすごいよかったんで、監督も評価してるっていうところをメディアでも語ってくれてたり、あとは今日の試合でもスタメンで使ってくれたりね、そこは一定の信頼は感じるんで、貢献したいっていう気持ちはありましたよ」

 -最終的に何位が目標とか何位以内っていうのは?

 「まずは、チャンピオンズリーグの出場権を獲得するところだと思いますよ」

 -代表発表前、大事な招集前の最後の試合で、もちろん長友選手プロなんで、出ても出なくても最高の準備はすると思うんですけど、開幕戦できっちりと監督の信頼に応えて出たというのは自分の中での自信になった?

 「そうですね。実際にプレシーズンマッチもほぼ全てスタメンで出て、コンディション的にはすごいよかったんで、今日も出ればやれるなっていう自信は自分の中ではあったんでね、これがまた代表にもつながるかなと思って、今日は本当に出たい気持ちは強かったですね。代表はやっぱり常に頭の中にあったので、離れないですね。そこは」

 -岡崎選手は(開幕戦の)アーセナル戦ですぐゴール決めて、昨日もゴール決めて、岡崎選手自身もやっぱり自信をつけて日本に帰ってやりたいって、そう意味ではよかったですね。どうですか、代表のメンバーがいい形で仕上がってきてるっていうのは?

 「うれしいですし、ただ自分自身も刺激をもらったっていうか、岡がああやって活躍したりとか、みんなが活躍することによって、僕も試合に出たいっていう気持ちが強くありましたし、まぁ新しい選手をインテルは取りましたから、これからまた厳しい戦いが始まりますけど、自分さえしっかりとコンディション上げていければ、しっかり練習してれば、最終的には残れるんじゃないかなと思いますけど」

 -数多くいるサイドバックの中で、今だいたい自分がどのくらいにいるかっていうのは意識しながらやってますか?

 「どれくらいというか、また新しくバレンシアから多分とると思うんで、6人になるんですよね。サイドバックが。リーグ戦だけ戦うのにサイドバックが6人っていうのも相当多いという感じで。めっちゃくちゃ正直厳しいんですけどね」

 -でもインテルで7年やってきて、それはチームにとって大きいと思うんですけど。やっぱり先輩としてやるべきことというか、責任を感じますか?

 「僕自身、やるべきことは変わんないというか、誰よりもしっかり練習して、下手な分だけ、才能がない分だけ練習しないと20億も30億も出して買った選手たちが、これから来るんで、また来ましたしね、僕が勝てる部分はそこしかないかな、練習、練習。そこでアピールして、コンディション上げて、っていうところしかないですよ僕は。才能があればね、いいんですけど」