長谷部、ワンボランチで貢献「アピールになった」

フランクフルトMF長谷部誠

 フランクフルト長谷部誠は1ボランチの位置でフル出場した。

 守備ラインの前にポジションを取り、攻守に落ち着きをもたらしていた。攻撃では両サイドへ正確なサイドチェンジを何度も披露。38分には相手マークを受けながら右足で右サイドにライナー性のパスを出すなど、効果的なパスでチャンスメークに貢献していた。前半終了間際には長谷部とケイタが競り合いから小競り合いとなり、そのまま両軍入り乱れるシーンも。後半開始直後にはイエローカード。後半アディショナルタイムにはカウンターに出ようとする相手パスを見事な読みでインターセプト。そこから右サイドでボールをキープしてスローインを獲得。大事なところを抑えたプレーで勝利にしっかりと貢献した。

 -先制はされたが、上手く逆転して、勝ちに持って行けた

 「まあ、そうですね。立ち上がりは、あの、ライプチヒの勢いというのもありましたし、失点なんかもね、あのー、彼らの特徴である崩しから、まあ、綺麗に決められましたし、うーん、そこまではちょっと嫌な流れでしたけど、まあ、ただやはり早い時間帯にすぐ追いついて、前半の内にね、あのー、まあ逆転できたんで、まあただ先制、相手に取られても、そんなに嫌な感じはしなかったというか、自分たちのこの、最近のゲーム、自分たちの力っていうのを考えたら十分できると、そういう自信もあったんで、あのー、まあしっかりと逆転して、まあそしてあのー、後半はそんなにね、相手云々のチャンスらしいチャンスは与えなかったですし、まあ、いいゲームができたと思いますけど」

 -相手がライプチヒということで、特別なゲームプランはあったりはした?

 「うーん、ライプチヒはとにかく真ん中、真ん中を、あのー、崩してくるし、まあそして自分たちの、真ん中でボールを繋ごうとすると、とにかくそこにすぐにプレッシャーかけて奪って、あのー、攻撃に行くっていう形をいつも取っているので、だから僕らはできるだけ、真ん中で勝負せずに、サイドサイドっていう風なところで、勝負しようっていうような話はしていて、まあ、そうですね、実際、あのー、まあそういう形から2点目も生まれましたし、はい」

 -ロングボールが多いように見えたのは、そういう意図があった

 「うーん、まあロングボールっていうよりはどちらかというとダイアゴナルのボールといいますか、斜めのボールで、えー、サイドの選手に出すという狙いがあったので、うーん、そういう意味ではあの、まあそれと、やはり相手はボール、奪うとすぐに切り替えて、奪いにくるので、まああまり真ん中でこう、何タッチもせずに、もうワンタッチ、ツータッチでとにかく相手の、ディフェンスラインの裏に狙おうっていうのは話していたので、その辺は意識しましたけど」

 -今日は長谷部選手は最初はワンボランチでの出場だったが、そういうところを意識してプレーした?

 「まあ、とにかく相手は真ん中を攻めてくるといいますかね、まあ、サイドの前の選手たちも真ん中にどんどん入ってきて、そこからコンビネーションで崩すっていうところ、だったんで、とにかくあまりこう、引っ張り出されすぎないように、っていうのは考えていましたけど、まあ、あの、彼らのクオリティっていうのも非常に高いので、自分も、もちろん行かないといけないところもあって、その辺のバランスというのはやってて難しい部分もありましたけど少しずつ後半に向かって良くなってきたと思います」

 -今日はいろんなところで激しい競り合いがあったけど、そういう試合展開の中で気持ちのコントロールというのはどういう風に?

 「うーん今日に関しては試合前から監督がミーティングでもね、相手はかなり挑発してくるしすぐに倒れるし、そういうチームだという話はされていたので。本当に今日は、もちろん戦術とかあるけど、ピッチでは戦わなければならないというのを監督がかなり言っていたので。それは選手がピッチの中でね、とにかく1対1とか、イエローカード何枚か出ましたけど、そういう戦うっていうところでは、戦えたところはあると思うし。個人的にもね、ハーフタイムにも熱くなって注意も受けたし、ああいうのはある程度自分たちの中で相手に仕掛けてやる部分もあると思うし。そんなに悪い感じじゃないですね」

 -そういう展開でもチームとしても落ち着きがなくなったわけでもなかった。その辺に関しては?

 「うーんまあどうですかね、もちろんイエローカードが何枚か出て、そのイエローカードもらった選手たちがおとなしくなったというのもあると思うし(笑)。今日のレフリーは結構笛を吹くレフリーだったんで、その分試合が止まったというのもあるし。もちろん自分たちも2枚目のイエローカードを気を付けてやっているし。その辺は監督ももちろん激しくいくけど頭はクールにというのはずっと言っていたので」

 -今日ファンのプロテストが計画通りに行われたわけですが、ああいうのは選手としてどういう気持ちだったのでしょうか?

 「まあ非常になんというか、不思議といったらあれですけど、変な感覚の中でのプレーでしたけど。もちろんファンの方々の思いとかそういうものは非常にリスペクトできるし。そのアクションという部分に関して言えば少しコメントしずらい部分もあるし。ただやっぱりブンデスリーガ、サッカーというのはファンあってのものでもあるし。その辺は…、僕ら選手ができることは限られてますけど。今日のような雰囲気の中でサッカーをやるのは選手としてはあまりこう、好ましくはないですね」

 -ボランチでのフル出場は久しぶりだった

 「そうですね、久しぶりにボランチでフル出場したので少し終盤は疲れが来ましたけど、このチームはポジション争いが激しくて、今日例えば僕がボランチで良いプレーできなかったら恐らく次の試合でベンチに行くかもしれないという危機感もあるので。前回、点を取っていいゲームをしたルスもベンチに座っていますし、そういう部分ではいい緊張感の中でやれていて、僕の強みである、DFだけでなく中盤でも出られるというところを今日の試合では絶対にアピールしたかったので、そういう意味ではアピールになったんじゃないかなと思います」

 -右サイドを走っていいチャンスがあった

 「まぁあそこは結構チャンスだったので(笑)、僕に出した方が恐らく得点と言うか、チャンスの大きさでは僕に出した方が良かったと思うんですけど、彼は違う選択をしたので、惜しかったですね、久しぶりのチャンスでした」

 -本職はボランチという意識がある?

 「本職と言うか、好きな、まぁ本職はボランチかなと言うのがあるし、ただ現代のサッカーの中では一つのポジションをやるだけじゃやっていけない部分があるし、自分の中では後ろでも全然できるし、あとはポジションとかフォーメーションというのはあってないようなものなので、その辺は頭を使いながらやっています」

 -これで3連勝

 「手ごたえはありますね、チームの調子はいいですし、結果も出ていますし、ライプツィヒのようなチームにも勝てましたし、とにかく少しでも続けていけるようにやっていきたいと思います」

(中野吉之伴通信員)