“MND”代表海外「新ビッグ3」が初の同日ゴール

同日に中島、南野、堂安の2人以上がゴール

日本代表で売り出し中の若手三銃士が、欧州各国リーグでのゴールで競演した。ザルツブルクFW南野拓実(23)、ポルティモネンセFW中島翔哉(24)、フローニンゲンMF堂安律(20)がそろって得点。森保ジャパンの2列目に並ぶ3人、新ビッグスリーの、同日ゴールは初。森保ジャパンの看板となりつつある新トリオ「MND」は急成長中。活躍を続ければ、新たな呼び名も定着しそう!?

オランダ1部フローニンゲンMF堂安は、1ゴール1アシストで計4得点にからむ大活躍だった。ホームのNAC戦で5-2の勝利に貢献した。

1点を追う後半13分、堂安の縦パスから味方が右サイドを突破し、右クロスのこぼれ球を決めた。2試合ぶりゴールは、今季4点目。前半6分には「パーフェクトすぎる」と自賛するクロスで先制点をアシストし、終盤は2本のスルーパスで得点の起点になった。

絶好調の20歳は「チームが自分を中心にやらせてくれているし『何とか律に渡せ』という雰囲気がある。信頼されている。応えないといけない」。一時は最下位に沈んでいたチームも今季4勝目で、順位も16位となった。「去年から言っている『厳しい時に救うのがエース』というのを、やっと体現できている。4試合で3点決めて、アシストもある。その結果にはすごく自信を持っていい」。

真骨頂だった。個人技で突破して決めきる華麗な得点ではなく、運動量を生かしてワンタッチで決めるスタイル。昨季から、課題を「ワンタッチの得点を増やす」と決めている。この日は、自身のパスからゴール前まで走り、こぼれ球を決めた。「自分が組み立てて最後に仕留めるというゴールが今日はできた。良いゴールだったと自分自身で思う」とうなずいた。

今冬の移籍についても「自分自身ステップアップしたい気持ちも強い」と言う。招集確実なアジア杯まであと1カ月。まだまだ上昇し続けるつもりだ。

ポルトガル1部ポルティモネンセFW中島はホームでのトンデラ戦にフル出場し、PK獲得と1ゴールで3-2の勝利に貢献した。試合開始早々に失点も、同12分に中島がドリブルで仕掛け、相手DFに倒されてPKに。これを味方が決めた。2-1の前半ロスタイムには自らボール奪取で起点となり、ラストパスを受け左足で蹴り込んだ。今季リーグ5点目。ドリブルの威力と、ゴールへの嗅覚がさらに研ぎ澄まされてきた。

オーストリア1部ザルツブルクFW南野はアルタッハ戦にフル出場、前半18分に今季リーグ戦で4ゴール目を決め1-0の勝利に貢献した。「いいボールが来た。シュートしか考えていなかった」。後方からの浮き球パスを右足ボレーで合わせる鮮やかゴールだった。

「得点につながってよかった。そこは必要最低限のノルマ。続けていければ」。首位を独走するチームは14勝2分けで開幕から16戦負けなしだ。日本代表の2列目トリオは今や森保ジャパンの“象徴”。「堂安も(中島)翔哉も今のリーグでは満足していないし、活躍して当たり前と思っている。もっと上のレベルで刺激し合えれば」と切磋琢磨(せっさたくま)を望んでいる。

▼3人が同日ゴール 南野、中島、堂安が2日に各国リーグで1点ずつマーク。海外リーグでこの3人が同日にゴールを決めたのは今回が初。同日に2人がゴールは過去5度、いずれも今年に入ってから。国内では南野が15年1月にC大阪から海外に移籍し、堂安が15年にG大阪でトップデビューしたため、3人が同日に出場する機会がなかった。日本代表で1試合に3人がそろって得点はまだない。