サポ合唱で実感岡崎の愛着度 厳し船出もV経験胸に

岡崎慎司(18年4月撮影)

<プレミアリーグ:レスター0-0チェルシー>◇12日◇最終節◇レスター

FW岡崎慎司がレスターでのプレーに幕を閉じた。後半21分にピッチに立つと「シンジ・オカザキ」のチャントがスタンドから沸き起こった。

トップ下に入り約30分、いつものように前線からの守備で相手を追いかけ回し、粘り強いボールキープを披露。最後の勇姿をサポーターに見せ「4年間、契約を全うしたこと、本当に素晴らしい経験だった」とレスターでの4年間を振り返った。

移籍1年目には、奇跡の優勝を果たした「ミラクル・レスター」の主力として活躍した。セレモニーでは選手からのビデオメッセージが流れ、サポーターからは「カンピオーネ」の大合唱。功労者として盛大に送り出され「うれしかった。サポーターの記憶に残ったとあらためて実感できた。(退団するが)このチームが好きなことは変わらない」と愛着を語った。

今季は海外移籍して9シーズン目にして初めて無得点に終わる厳しいシーズンとなった。プレミアリーグでの挑戦は「やっていく道を示せたと思う」と手応えを口にしたが、今季は先発は1試合のみと途中出場が続いたこともあり「FWとして結果を残せなかった」と悔しさも口にした。本人はスペインへの移籍を希望しているが「どこのリーグになるか、まだ(白紙)」と話した上で「もしかしたら、プレミアリーグに残る可能性もある。そうなれば悔しさを晴らしたい」とも語った。

移籍先でも厳しい状況からのスタートだと自覚している。「先発で試合に出られるようなクラブはない」と自己分析した。だが、本人の希望はスペインを含めた4大リーグ。「自分の気持ちがワクワクする場所に行くのが一番。自分のスタイルに合う場所で、思う存分戦えるクラブ」。高い壁にも立ち向かい続ける岡崎の新たな挑戦がスタートする。