日本の脅威…元ブラジル代表ら2選手が中国籍取得か

広州恒大FWリカルド・グラル

中国代表は、2022年W杯カタール大会出場へ向けて、今後は中国スーパーリーグでプレーしている外国人選手に国籍を取得させて代表メンバーの強化を続ける流れになりそうだ。

今年1月に中国国籍を取得した元アーセナルでイングランド出身MFニコ・イェナリス(26)が同国代表に初選出。6月7日のフィリピン戦と、同11日タジキスタン戦に出場する可能性がある。さらにブラジルメディアでは、広州恒大FWリカルド・グラル(27)と、上海上港FWエウケソン(29)のブラジル出身2人も国籍を取得する可能性があると報じている。

代表強化第1弾となったイェナリスは、中国人の母を持ち、世代別イングランド代表経験を持つ。1月31日に同国籍を取得して、イングランド2部ブレントフォードから北京国安に移籍。英BBC放送電子版は、国籍取得した選手として初めて中国代表に選出されたと報じた。

さらに続きそうなのが、ACLでJクラブの脅威となっているグラルとエウケソンの2人だという。31日付のブラジルメディアによると、中国サッカー協会から受けた国籍取得のオファーを受けたと報道。2人は中国国籍取得の準備を進めていると伝えた。

グラルは15年のACLで最優秀選手賞と得点王を獲得。14年にブラジル代表としてエクアドル戦に後半から出場した。A代表の出場経験を持っているが、出場が公式戦ではなく親善試合のため、国籍を取得すれば中国代表として参加できる。エウケソンもACLで通算30得点を記録。11年に同国代表に初招集されたが出場しなかった。

出身国以外での代表選手になるためには、18歳になってから5年以上、その国で生活する必要がある。エウケソンは13年から中国でプレーしているため、国籍取得の条件はすでに満たしている。一方でグラルは15年から広州恒大でプレーしているが、19年に母国パルメイラスでプレーしたため、21年1月まで同国籍を取得できないという。だが、国籍を取得できればW杯3次予選、21年3月開催予定の試合から中国代表として出場できることになる。

さらに、エバートンでプロデビューを果たした広州恒大DFブラウニング(24)も国籍を取得する予定。イェナリスと同様、イングランドの世代別代表経験者で、祖父が中国人ということもあり、すぐにでも国籍を取得できるだろうと伝えた。

中国代表がこのまま強化を続けていけば、名将リッピ監督の下、日本代表にとっても大きな敵となるかもしれない。