サラゴサ香川、勝利に安堵「タフなゲームだった」

サラゴサ香川真司

<スペイン2部リーグ:ヌマンシア0-1サラゴサ>◇13日◇ソリア

MF香川真司が所属するサラゴサは、アウェーでヌマンシアを1-0で下した。

サラゴサは主軸のFWドゥワメナが心臓病、カディス戦で負傷したDFビガライが出場できなかったため、いつもの4-4-2から4-2-3-1に変更して臨み、香川がトップ下に入った。

システム変更による影響か、香川にはボールがあまり入らず、ボールを触った際も左右に散らすだけでチャンスを生むことができなかった。

前半終了間際にファウルを立て続けにもらい存在感を発揮するも、キッカーを務めたFKをゴールにつなげることはできず前半を終了した。

香川は後半も前半同様、ボールをはたく働きはするものの決定的なシーンを演出できない。そんな中、14分にDFライン裏でスルーパスを受けてシュートを打ったが、オフサイドを取られた。その後、あまりボールを触ることはできず、30分にピッチを退いている。

そして迎えた36分、MFグティのスルーパスを右サイドで受けたDFデルマールが中央に折り返し、ゴール前に走り込んだMFエグアラスが待望の決勝点をチームにもたらせた。その後、ヌマンシアの反撃に合うも、サラゴサは失点することなく切り抜けた。

ヌマンシアの堅い守りになかなかチャンスを作れなかったサラゴサだが、0-1で勝利して5試合ぶりに勝ち点3を獲得し、5勝4分1敗の勝ち点19で暫定ながら3位に順位を上げている。

香川は試合後、「非常にタフなゲームだったのでどちらに転んでもおかしくなかったです。相手もすごく堅いチームだったので非常に厳しいゲームでした」と振り返った。

心臓病でドゥワメナが抜けるなど、チームは苦境にある中で、貴重な勝ち点3を積み上げた。

「自分自身が攻撃面においてチームを助けていけるかっていう意味では、ここ数試合、ゴールとアシストを残していないのでふがいない気持ちはありますけど、ただやり続けていくしか、一歩ずつやっていくしか方法はありません。何よりも今日はチームが勝ったことがまずは素晴らしいですし、気分がいいです。この波に乗って、この自信を得て、試合がすぐにあるんで、それに備えていきたいと思います」

かぜが長引き、自身も体調不良だっただけに安堵(あんど)の様子。「まずコンディションをしっかりと整えることが引き続き必要ですし、本当に1週間に2試合、今週もミッドウイークがありますし、時間は待ってくれないので、しっかりと限られた時間の中でベストに持っていけるように調整していきたいと思います」と今後を見据えた。(高橋智行通信員)