南野2得点目、リバプール戦は「決勝戦のつもりで」

<欧州CL:ゲンク1-4ザルツブルク>◇1次リーグE組◇26日◇ゲンク

ザルツブルクMF南野拓実(24)が、アウェーでMF伊東純也(26)が所属するゲンク戦で、欧州CL2点目を挙げた。

1-0の前半45分、ペナルティーエリア内右でボールを受けて右足を振り抜き、ゴール左下に沈め、第2節のアウェーでのリバプール戦以来となる同大会2得点目を記録した。4-1と勝利が濃厚になった後半44分に交代。試合はそのまま終了した。同僚MF奥川雅也(23)は3-0の後半35分からピッチに立った。

チームは2勝1分け2敗の勝ち点7。首位リバプールの同10、2位ナポリの同9に続く3位。12月10日に行われる最終節は、決勝トーナメント進出をかけてホームでリバプールと対戦する。

南野の一問一答は以下の通り。

-チーム、個人ともにかなり納得がいく試合だったのでは

南野 1次リーグ突破に向けて重要な試合でしたし、結果がついてきて良かったと思います。

-ゴールシーンは

南野 その前に似たようなシーンがあって、その選手に「出せよ」と言っていて、次のタイミングで出してくれたので、それをしっかり決められて良かったと思っています。

-あそこ以外でもボールに絡む回数が多かった。そうなるとリズムが作りやすくなるのか

南野 そうですね。トップ下でのプレーでしたし、試合にはわりとチームとしてもすんなり、攻撃的にボールを支配しながら入ることができたし、押し込める時間も多かったし、前半とか特に良かったのかと思いますけど。

-次のリバプールは大事

南野 「僕たちにとってフィナーレ」ということはみんなで話をしていて、次の試合が決勝戦のつもりで挑まないと。可能性があるので。でもそれは相手も同じだと思いますけど、僕たちのホームで戦えるので、いい準備をしたいと思います。

-前回、(敵地)アンフィールドで手応えをつかんだというのも大きいと思うが

南野 いや、たぶん全く違う試合になると思います。全く違う難しさ。前回はもうちょっと僕らは失うものがなかったというか。3失点してから、という状況でしたし。でも今回はどっちも負けられない。でも、どうなるか分からないですけど。メンタル的には次の試合のほうが難しくなるんじゃないかと思います。個人的に。はい。

-個人的には最近ゴールも続いていて、いい調子の時に2週間後、大一番を迎えられる

南野 そうですね。やっぱりこういう大会でコンスタントに試合がこなせるというのは選手としてものすごくいい経験になるし、そこで何かしらの結果を次も残せればいいと思います。

-CLだからこそ得られるものは感じているか

南野 それは絶対にあると思います。やっぱり欧州でプレーする以上、CLが一番トップレベルの大会だと思いますし、ここでの雰囲気とか、ここでプレーしたいと思ってヨーロッパに来たので、少なくとも僕は特別な場所だと思っています。

-コンスタントに得点を重ねているが、何か変わったのか

南野 変わったというよりは、いままで自分がこだわってきた部分で続けてた部分が、チームと自分が成熟してきた中で、いいタイミングでみんなに注目してもらえる大会があって。いい感じで、点は、チームとしても取れていると思いますし、タイミングが良かっただけ。これからも続けていけたらいいと思います。

-積み重ねてきたことが出た

タイミング。そうですね。別に変えたことは自分としてはない。いままで積み重ねてきたものをCLにぶつけたいと思っているし、それをいま証明している最中ですね。

-監督かわってもサッカーのコンセプトはずっとかわらないのか

南野 ディテールは少し違うが、わりとそう。アグレッシブにボールを奪いにいくとか、縦に速いサッカーってのは一緒。

-1点目にGKがはじいたところをちゃんとつめた場面は

南野 あれはセットプレーだったけど、まあそうですね。前の意識はどの選手も高い。だからこそ、多少若くて粗削りでも、そこを縦への速さという長所で補ってしまう戦い方。ざっくりいえばそういう感じです。

-そういうサッカーにフィットしてきたということか

南野 そこで、僕も成長した部分があると思うし、今のサッカーは自分にあっていると思う。

-前にアグレッシブだと、結構縦に一本調子になりがちだが、南野選手が中盤にはいってストライカーとの間に入ってリンクすることによって、前とコネクションしているところもあるのでは

南野 それが今日も僕の1つの役割でした。相手のボランチとDFラインの間で、常に、ボールが出てこなくても、そこで全員が準備しているのは相手にとって嫌なこと。そこでのプレーは僕の1つの長所でもある。今日もそこをうまく出せた部分があったと思う。そこはよかった。

-「自分がこだわり続けたことが得点につながっている」というニュアンスの発言がありました。「こだわった部分」というのは

南野 チームの攻撃に効果的にかかわりながら、ボックス内での自分のシュートの感覚とか、タイミングよくゴールに向かっていくところも自分の1つの特長と思っていて、そこをここで磨きつづけた部分でもあるし、代表でもそれを出せて自信にもなっている。でも満足せずに続けていきたい。

-リバプールでは、ファンダイクやアリソンらビッグネームとやり合えた自信もあるのか

南野 そうですね。僕自身もそうだし、はい。ザルツブルクはそこで一矢報いることはできるチームだと思う。

-今の調子、勢いなら、もしかしたら

南野 サッカーは何が起こるかわからない。もちろんボコボコにされる可能性もあるけど、逆に僕らが勝つ可能性もある。それを信じてやっていきたい。

-ファンダイクは、今までの相手と格が違うか

南野 うーん、まあ、そうですね。すべてのレベルがすごく高い選手と思う。プレミアでベストのCBの1人だと思うし。まあ、次の試合のことはまた次に考えたい

-試合後に伊東と話は

南野 記念にユニホーム交換してくださいって言いにいって、「しよっか」って。でも、試合が終わったばかりだったので、あんまり長く言葉をかわしてません。