AZ菅原、浅野を「ガツンと行って止めなきゃ」

後半、悔しそうな表情をするAZ・DF菅原(ロイター)

<欧州リーグ:AZ2-2パルチザン>◇1次リーグL組◇28日◇デンハーグ

AZのDF菅原由勢(19)は、FW浅野拓磨(25)が所属するパルチザン戦に後半15分から途中出場した。試合は浅野らの得点で2点を先行されたが、後半42分から2点を奪い、2-2の引き分け。1試合を残して決勝トーナメント進出を確定させた。

菅原の一問一答は以下の通り。

-流れを変えましたか

菅原 0-2から入って、結果を見れば追いついて、自分が何かできたかと言えば最後に時間を稼いだぐらいだと思うので。でも、あれがチームの勝利のために必要だと思ってました。まだまだ自分の未熟さを感じてますが、まずは結果として突破を決めたことは大きいと思います。

-ベンチから見ていて、調子の出ないチームをどう見ていたか

菅原 個人としてのズレがあるなと見ていて思った。いつも、このスタジアムでやってますが、今日は特に雨が降ったりしていて、多少、ピッチの難しさもあったと思います。多分、選手のフラストレーションがたまっていく中でイエローカードが出たりとか、なかなか攻撃がかみ合わなかったですけれど、やはり後半になるにつれて、こういうのも合ってきてました。

ともかく難しい試合でしたけれど、今日はきれいなサッカーじゃなくて、引き分け以上を達成することが目標だったので、今日はサッカーの内容というよりも結果が大事だと思います。

-今日のような劇的な試合を、アントワープ相手にもAZはやっていた。今日の引き分けは偶然ではない。この若さですごい

菅原 偶然が起きるようなステージじゃない。欧州リーグはそんなに甘くない。偶然で勝てるようなことはない。僕たちは他から見ればすごく若いチームですけれど、その分、意識高く練習に取り組んでますし、ハードワークという言葉を大事にして取り組んでいるので若気の至りというか…。

-若気の至りとは

菅原 なにくそというか。いろんなところで選手にフラストレーションがたまっていた試合だと思うので、その中で言葉は悪いですけれど「ふざけんじゃねえぞ。このままじゃ終われねえぞ」という気持ちを持った選手が11人いました。だから、こういうゲームになったと思います。

-ベテランのクラーシー選手が途中から入ったのは大きかった

菅原 若い選手が多い中で、ピッチに立ったときに「メンタル的なコントロールがはかれてないな」というのを僕自身、感じてました。その中でクラーシー選手、右サイドバックのスベンソン選手といった選手が落ち着かせてました。チームがすごくいいバランスを保っている理由はそこにあると思います。

-次はマンチェスターU戦。両チームとも欧州リーグのベスト32進出を決めました。こういう相手と試合を出来る

菅原 オールドトラフォードでマンチェスターUが相手なので、欧州リーグということもそうですが、徹底的に勝ちに行くだけだと思います。1度、もうマンチェスターUと試合をしていて、自分の中で1つの目標がかなったということは実際、思っている。同じ舞台に立っている以上、勝負の舞台であるとも思っているので、目の前が誰であろうと負けられない。全力で挑んで勝つしかないと思ってます。

-浅野選手とマッチアップしましたが、意識したことは

菅原 とにかく僕らにとって嫌な動きばかりしてたんで、本当にいい選手だなと思いました。だから、1発、2発、ガツンと行って止めなきゃと思ってました。僕のほうが途中から入って勢いがあると思ったので、浅野選手に守備の方の負担でストレスをかけようと思った。そこでうまくかけれたかなと思います。でも本当に浅野選手は嫌な選手というか、チームにとって嫌な選手だったので、改めていい選手だなと思いました。

-今は反省の弁ばかり述べている菅原選手ですが、ドーピングルームに行く前は相当なハイテンションでした。やはり勝ち抜けを決めてうれしかったのでは

菅原 それは、もちろん、チームの目標でしたし。でも終わったからにはもう、2日後には試合があるのでロッカールームでもみんな切り替えていた。

熱いサポーターなので、サポーターに向けて僕らもメッセージを伝えないといけないという中で、ピッチ上ではああいう表現をします。でも、ここは終わりじゃない。すぐ2日後に試合があるので、そこに向けて選手たちが本当に切り替えていたので、それに乗っかるだけ。僕自身もそんなにいいプレーができてなかったので次の試合に向けてしっかりやりたいと思ってます。