<スペインリーグ:セルタ2-2マジョルカ>◇15日◇ビゴ
【ビゴ=高橋智行通信員】スペイン1部マジョルカの久保建英(18)が15日、アウェー、ビゴでのセルタ戦に先発出場した。
久保の先発は6試合連続だったが、守備に奔走する場面が目立ち、11月10日のビリャレアル戦(ホーム)以来の今季2点目はならなかった。
見せ場はなく、1点を追う後半32分に交代。チームはその後、1点を奪い2-2で引き分けた。
【前半】
ビセンテ・モレノ監督率いるマジョルカは4-1-4-1でプレー。久保は6試合連続のスタメン出場となり、いつものように右サイドハーフでプレーした。前節バルセロナ戦からの変更は1カ所でサストレに代わりアグベニェヌが先発出場した。一方、攻撃の要ラゴ・ジュニオルが怪我から復帰するもベンチスタートになった。
オスカル・ガルシア監督が指揮するセルタは4-2-3-1で臨み、前節から4人を変更した。主力のデニス・スアレスは負傷欠場だった。
数日間降り続いた雨が試合前にやんだが、ピッチコンディションが悪くスリッピーな状態だった。
キックオフ後はこう着状態が続くが、時間の経過とともに試合を有利に進めたのはホームのセルタ。13分にアグベニェヌが自軍ゴール前で出したパスを、ラフィーニャが滑り込みながらシュートして最初のチャンスを迎えると、20分にオラサの左サイドからのクロスをラフィーニャがヘディングで合わせ先制した。
ビセンテ・モレノ監督は攻撃の糸口が見出せないため、30分頃からクチョ・エルナンデスにアップを命じた。
そして33分にブディミールがアイドゥに足を踏まれ倒されたプレーがビデオ判定に。VARモニターでの確認後に与えられたPKをサルバ・セビージャが決め、マジョルカが同点に追いついた。
マジョルカは前半、同点に追いつくことはできたものの、セルタの厳しいプレスを突破することができず、チャンスをほとんど作れなかった。
【後半】
マジョルカはフェバスに代えてクチョ・エルナンデスを投入し、システムを4-4-2に変更した。久保はダニ・ロドリゲスと入れ替わり左サイドハーフにポジションを移した。
しかし開始5分、クチョ・エルナンデスがオラサを倒しPKの笛が吹かれる。それをイアゴ・アスパスが決め、セルタが再びリードを奪った。
ビセンテ・モレノ監督は失点後、セルタ優勢の流れを変えられなかったため、17分にサルバ・セビージャを外してラゴ・ジュニオルを投入し、攻撃的な布陣にシフトした。この交代により久保は再び右サイドへ戻った。
しかしその後もセルタがボールをキープ。シュートチャンスは作れなかったが、ゲームをしっかりとコントロールした。一方、マジョルカは32分に久保がピッチを去り、ファウルが増えライージョが退場になった。
数的不利となったとなったマジョルカだったが38分、ラゴ・ジュニオルの左サイドからのクロスをクチョ・エルナンデスとオラサがゴール前で競り、こぼれ球をブディミールが蹴り込み再び同点にした。ブディミールは通算6得点目となった。
その後は試合終了までセルタが猛攻を仕掛けるも、マノーロ・レイナのファインセーブもあり、マジョルカがギリギリのところでしのぎ、試合を終了した。
【データ】
試合を通じてほとんどチャンスを作れなかったマジョルカだが、2-2で引き分け、連敗を3でストップし、開幕から続くアウェー連敗を7で止め、アウェーで初勝ち点を獲得した。
通算成績は17試合4勝3分け10敗の勝ち点15で、暫定ながら降格圏1つ手前の、17位をキープした。