カタールのサッカーはW杯後の今、盛り上がっているのか? アルラヤン谷口彰悟リーグ戦デビュー

アルラヤンでデビューしたDF谷口(後列中央、本人インスタグラムから)

<カタールの風~特別編>

アルラヤンDF谷口彰悟(31)が、カタールリーグでデビューした。フル出場で勝利に貢献したが、実際のところ、4年に1度の祭典を終えたばかりの同国のサッカーは盛り上がっているのだろうか?

W杯取材の序盤に出会ったタクシー運転手のひと言が忘れられない。「W杯最高だよ! 人がたくさん来る、お金がたくさん入る。サッカーが好き? 何言ってんの、お金が好きだよ!」。開幕カードだったカタール-エクアドル戦。開催国が前半で2点リードを許すと、後半からはスタンドの空席が目立ったことが注目された。カタールの人はサッカーに興味がないの? 在カタール日本大使館の担当者に聞いてみると、同国の今の観戦スタイルを説明してくれた。「試合で劣勢になっても自分たちの応援で勝たせるとか、最後まで応援するといった文化がまだないんだと思います」。興味がない、わけではないのだ。

もともと「サポーター文化」を生み出しにくい事情がある。カタールリーグは、1部12チーム、2部6チームの構成。しかし、1部のうち8チームは同じドーハ市内をホームタウンとしている。面積1万1427平方キロメートル(秋田県の面積より少し狭い)の同国では、例えばJリーグのように、地元チームを応援する雰囲気も生まれにくい。

太鼓を手に応援するサポーターもいるが「日本と比べるとだいぶ、のんびりに見えます」(同大使館担当者)。アルゼンチン-フランスという好カードとなったW杯決勝では、熱狂的なアルゼンチンサポーターにつられるように立ち上がる、トーブ姿(白い民族衣装)の男性も多かった。サッカー大国の熱気が波及したように、国家プロジェクトとして開催されたW杯の余韻が続けば、サッカー文化も深まっていくはずだ。

カタールリーグは創設59年目(プロ化は08年)になる。アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)ではアルサッドが2度優勝。代表を見ても、前回19年のアジア杯で頂点に立っている。次回のアジア杯はカタール開催。近年の実力を、スタンドを埋めるサポーターが後押しすれば…。11年以来3大会ぶりの優勝を目指す日本にとって、難敵となるかもしれない。【磯綾乃】