ビニシウスへの人種差別を受けブラジル連盟が反差別キャンペーンで親善試合2試合を開催

21日、バレンシア戦で人種差別を受けるビニシウス(ロイター)

ブラジル代表が、今季スペインリーグの試合で人種差別を受けた同国代表FWビニシウス(22=レアル・マドリード)を支援する反人種差別キャンペーンの一環として、アフリカ2カ国と親善試合を行う。ブラジルサッカー連盟(CBF)が26日に発表した。

史上最多5度のワールドカップ(W杯)優勝を誇るブラジルは、6月17日にスペイン・バルセロナでギニアと、3日後にポルトガル・リスボンでセネガルと対戦する予定となっている。

CBFはまた、ビニシウスがアウェーで行われた21日バレンシア戦で人種差別にあったことを受け、ブラジルリーグで反人種差別の全国キャンペーンを開始した。

ビニシウスへの人種差別的言動がスペインリーグから検察当局に報告されたのは、21日の試合で早くも10件目だった。

CBFは「人種差別が許される試合はない」というスローガンを掲げ、22年にエドナルド・ロドリゲス新会長の下で始まった差別との闘いをさらに発展させることを目指している。同会長はスタジアムでの人種差別に対してサッカー関係者とブラジル司法当局がより厳しい処罰を適用するよう、法改正を推進した。

ロドリゲス会長はロイター通信のインタビューに「ブラジルが世界の人種差別との戦いをリードしていきたい」と答えている。

CBFは依然として新しい代表監督を探しており、この親善試合2試合は再び暫定的にラモン・メネゼス氏が監督を務める。かつて東京ヴェルディでもプレーし、現在はU-20ブラジル代表監督を務めるメネゼス氏は、現在アルゼンチンで開催されているU-20ワールドカップ(W杯)の期間中に、1日だけチームを離れ、28日にリオデジャネイロで親善試合のメンバーを発表する予定だ。