興国高MF宮原勇太がポーランド1部グールニク・ザブジェ加入「不安はない。早くプレーしたい」

興国MF宮原勇太(2022年11月撮影)

ポーランド1部グールニク・ザブジェが25日、興国高のMF宮原勇太(18)を獲得したことを発表した。すでにチームに合流しており、今冬の高校選手権には出場しない。

このほど宮原がオンラインで取材対応。目標にしてきた海外でのプレーを実現させ、今後のさらなるステップアップへ意気込みを語った。

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迷いはなかった。物心ついたときから夢だと口にしてきた海外挑戦。「少しでも早くプレーしたい気持ちが強かった」と決断した。「不安はない。こっち(欧州)にくることで、いろんなチームの目にも入る。そこもメリットだと思う」と、野心を燃やす。

トップチームとの契約を勝ち取った。グールニク・ザブジェ側が「日本で先に決まる可能性がある。交渉したい」と強い希望を示し、届いたオファー。世代別日本代表でのプレーも評価された。

興国高では1年から背番号10。昨年の高校選手権は大阪大会決勝で履正社に敗れ、出場はならなかった。

最後の選手権を目指すよりも、新天地を選んだ。多くのJリーガーを輩出する同校だが、内野智章監督は常々「選手権を目指してはいるが、すべてではない」と口にする。チーム全体に、海外挑戦を後押しする考えもある。チャンスを手にした宮原は、背中を押された。

1年時から欧州クラブでの練習参加を重ねてきた。ブンデスリーガのビーレフェルト、オランダリーグのフローニンゲンなど。「日本とは違うスポーツ。スピードとフィジカルが全然違う。日本では勝てるところも、当たられたら今だと負ける」。高強度でやりあう経験を通して感じたのは「楽しい。こっちに来たい」。自身を磨ける場所に目が輝いた。

今後は練習はトップチームで行いつつ試合はセカンドチームで出場するなど、柔軟にプレーの場を変えながら順応していく予定だという。「日本の選手でいえば、三笘薫選手と久保建英選手を合体させたくらいの選手になりたい」。大きな夢を胸に、新しい挑戦をスタートさせる。