欧州CL20日開幕!久保建英らCL舞台に日本人選手が多数出場 伊野波雅彦氏「新しい時代に」

レアル・ソシエダード久保建英(ロイター)

世界最高レベルの舞台、サッカーの欧州チャンピオンズリーグ(CL)がいよいよ幕を開ける。19日(日本時間20日)に開幕。レアル・ソシエダードMF久保建英(22)ラツィオMF鎌田大地(27)アーセナルDF冨安健洋(24)ら、複数の日本人選手が出場する。注目の日本人選手への期待を、元日本代表DFの伊野波雅彦氏(38)が語った。

リーグ戦開幕から絶好調をキープするのが、Rソシエダードの久保だ。チームはリーグ戦で5試合1勝1敗3分けとエンジン全開とはいかないが、久保自身は5試合3得点1アシスト。開幕から4試合連続チームMVP、5試合目となった17日のRマドリード戦(1●2)では先制点に絡み、オフサイドで取り消され「幻のゴール」となった豪快なシュートを放つなど、完全に攻撃の中心的な立場を確立した。

開幕前に元スペイン代表MFダビド・シルバが故障により引退。昨季の得点源FWセルロートも移籍し、攻撃面で久保の負担が増えたように見える。だが、伊野波氏の見解は異なる。

伊野波氏 むしろ攻撃全てに絡めて、昨季より自由に動けており、使えるスペースも広くなっている。久保選手にとってプラスに思える。昨季はシルバに気を使った部分もあったと思う。彼の場合、攻撃面がフォーカスされがちだけど、守備戦術がしっかりしているスペインで磨かれて、強度が増した守備の入りにも注目してもらいたいですね。

CL1次リーグD組は昨季準優勝のインテル・ミラノ(イタリア)、2季連続8強のベンフィカ(ポルトガル)、若手の人材が豊富なザルツブルク(オーストリア)と難敵ぞろい。久保がRソシエダードを決勝トーナメントに導けるか。

鎌田は今季、新天地ラツィオでCLに臨む。昨季セリエA2位でCLに出場するチームは7月に大黒柱のMFミリンコビッチサビッチをサウジアラビアのアル・ヒラルに放出したが、鎌田、カタルディ、ルイス・アルベルト、ベミーノ、ゲンドゥージらがそろう中盤の選手層は、むしろ厚くなった。

E組はFW上田綺世のフェイエノールト、FW古橋亨梧、前田大然、MF旗手怜央、DF岩田智輝、小林友希という5人の日本人がそろうセルティックが同居し、日本人対決にも注目が集まる。

伊野波氏 ラツィオは超大物はいないものの、中盤には相当、質の高い良い選手がそろっています。その中で、鎌田選手は技術的に高い上に、これまでドイツでもまれて培ってきた中盤で相手をつぶすプレーができるので、(守備面で中盤の激しさを要求される)セリエAのクラブ向きだと思います。僕がJリーグ時代に対戦した時の鎌田選手は技術的には高かったけど、守備面でつぶせる選手だと感じなかった。欧州での積み重ねが大きいですね。

実際に16日のユベントス戦(1●3)は敗れたものの、チームの得点は敵陣での鎌田のボール奪取からのアシスト。まさに、守備力が発揮された場面だった。

スコットランドの雄セルティックには、伊野波氏が現役時代にチームメートとしてプレーした古橋、小林が所属する。

伊野波氏 (古橋)亨梧は昨季、リーグMVP、得点王に輝いたのは実力があるから。(小林)友希も能力は高いので期待しています。今季は日本人に理解があるポステコグルー監督が去り、ロジャーズ監督が就任したことで、日本人に対する風向きが変わるのか、日本人がそのチーム作りにフィットできるのかを見ていきたいですね。

B組に入ったアーセナルのDF冨安は本職のCBでの定位置確保までは至っていない。CBはサリバ、ホワイトが定位置を獲得し、ガブリエウも控える。冨安は8月21日のクリスタルパレス戦で左SBとして今季初先発したが不運な判定もあり警告2枚で退場した。ただ、日本代表の主軸CBとしてプレーした9日の親善試合ドイツ戦では好プレーを披露。17日のエバートン戦では後半35分から出場して守備陣を引き締めた。

伊野波氏 層の厚い中でプレーしているので、今のような状況になることだってあると思います。日本代表としてあのパフォーマンスが出せるのだから、相当考えてコンディショニングしているんだなと。チームで出て代表で出ない状況より、チームで出られず代表だと出られるというパターンの方が、試合勘、試合でのスタミナなど、コンディショニングは難しいので。

日本人選手がCLの舞台に強豪クラブの一員として複数出場する時代になった。14年W杯ブラジル大会の日本代表メンバーだった伊野波氏は「日本代表のドイツ戦を見ても、好調の久保選手が先発で出られなかったり、競争力が上がっている。僕らの時は(本田)圭佑、(香川)真司、(長友)佑都だったり絶対的な選手がいたけど、今はそのクラスの選手が複数いる。南野選手が招集されていないくらいですし。真司のマンチェスターU移籍がすごいと感じたけど、それさえも普通に思う時代、新しい時代に入りつつあると思います。それを見ている子どもたちも世界が近く感じられると思いますし、すごく大きいですよね」と話した。

◆放送 CLはWOWOWが1次リーグから決勝まで独占放送、全試合ライブ配信。欧州リーグ(EL)は注目試合を生放送、ライブ配信する。