バイエルン「アンビリーバブル!」3部に逆転負けトゥヘル監督「傲慢でも軽んじたわけでもない」

がく然とする、バイエルン・ミュンヘンのトーマス・ミュラー(ロイター)

<ドイツ杯:ザールブリュッケン2-1バイエルン・ミュンヘン>◇1日◇ザールブリュッケン◇2回戦

王者バイエルン・ミュンヘンが、3部所属の格下にまさかの逆転負けを喫した。

先週のリーグ戦でダルムシュタットを8-0と粉砕し、今季リーグ戦は7勝2分けと負けなし。欧州チャンピオンズリーグではグループステージ(1次リーグ)での無敗記録を37試合に伸ばし、16連勝と圧倒的な強さを披露する中、3部ザールブリュッケンと対戦した。

主力のイングランド代表FWケーン、ドイツ代表FWムシアラ、ニャブリ、フランス代表MFコマンはベンチに置いたが、守護神ノイアーをはじめ、MFミュラー、サネら実績ある選手を先発起用。アウェーとはいえ、勝利は不動と思われた。前半16分、MFミュラーがペナルティーエリア外からゴール左へミドルシュートを決め、幸先良く先制。ここまではいつものバイエルンだった。

だが前半終了間際、右サイドから3日前にAFC国際最優秀選手に選ばれた韓国代表DFキム・ミンジェがあっさりとかわされる。そしてゴール前へ折り返したパスを流し込まれて同点とされた。この同点ゴールにノイアーは呆然と立ち尽くした。

後半もバイエルンが優勢に試合を進めたが、大声援を背に一体となって戦うザールブリュッケンの前に苦戦。後半15分からニャブリ、ムシアラ、コマンをピッチに送り出し、本気モードになったが膠着(こうちゃく)状態を破れず。1-1のまま試合は後半アディショナルタイムへ突入した。そして5分が経過するタイミングで、スローインを起点に縦パスから右サイドを破られ、ゴール前へ折り返しのパス。ゴール前へ走り込んだガースが利き足の左で、正確にゴールへと蹴り込んだ。

実況するアナウンサーは「アンビリーバブル!」と絶叫しながら繰り返す。サポーターは歓喜を爆発させ、スタンドは興奮のるつぼと化した。

バイエルンは最後までゴール前に攻め込み、シュートに持ち込もうとしたが、ザールブリュッケンの選手の体を張った守りに封じたれた。そしてアディショナルタイムは8分を過ぎたところで試合終了のホイッスル。相手チームはまるで優勝したかのようなお祭り騒ぎとなった。

ケーンは最後まで出場しなかった。バイエルンのトゥヘル監督は試合後、「傲慢(ごうまん)でも軽んじたわけでもない。100の説明がつくか、つかないかだ。気の利いた説明はできない」と話し、敗北を受け入れらない様子だった。

なおMF福井太智はベンチ入りしたが出番はなかった。