「背番号25の選手はビニシウスに5回も『お前は猿だ』 」レアルのエムバペ人種差別問題に怒り

人種差別的なチャントにより試合が中断とり、話しかけられるレアル・マドリードFWビニシウス(ロイター)

レアル・マドリードのフランス代表FWエムバペ(27)がベンフィカ戦で、ビニシウスが人種差別的な侮辱を受けたことに対し、「背番号25の選手はビニに5回も『お前は猿だ』と言っていた」と怒り心頭だった。

Rマドリードは17日にアウェーで行われた欧州チャンピオンズリーグ(CL)・決勝トーナメントプレーオフ第1戦でベンフィカと対戦した。1次リーグ最終節での惨敗のリベンジマッチとなる中、前半は相手の堅守を崩せずに無得点。後半開始後、ビニシウスが左サイドからスーパーゴールを突き刺し、チームに先制点をもたらせた。

その直後、ビニシウスがベンフィカのアルゼンチン代表MFプレスティアーニに人種差別的な発言を受けたという理由で試合が約8分間中断。しかし、プレスティアーニがユニホームで口元を隠していたため、証拠不十分で処分なく試合が再開した。それ以降、スコアは動かずにRマドリードが1-0で勝利し、16強入りに大きく前進した。

試合後、Rマドリードの監督や選手がビニシウスに対する人種差別問題について怒りをあらわにしたもようをスペイン紙アスが伝えた。

アルベロア監督はその質問を受けた際、「それはベンフィカの選手に聞くべきだ。我々全員に彼のその質問の答えを知る権利がある。人種差別に対する容認は絶対にあってはならないことだ。2026年のサッカー場であのようなことが起こることを許してはいけない」と憤慨した様子を見せた。そして、口元を隠していたプレスティアーニがビニシウスに『猿』と言ったと思うかと聞かれると、「私はビニの言うことを信じている。彼の言葉を疑うことは決してない」と強く答えた。

エムバペはプレスティアーニからの謝罪がなかったことを明かし、「あのような選手が欧州CLに出場することなど受け入れられないし、彼はそれに相応しくない」と糾弾し、「試合に集中して勝利を収めたけど、今日重要なのは試合ではない。今夜はサッカーよりも重要なことがある」と訴えた。

さらに、ビニシウスが6万人の観衆を挑発したとベンフィカのモウリーニョ監督が発言したことに対して、「その2つはまったく異なるものだ。僕は自分が知っていること、見聞きしたことについて話す。見ていないことを話すつもりはない。僕が見たものは非常に明らかだ。背番号25の選手はビニに5回も『お前は猿だ』と言っていた。最終的に誰もが自分の意見を持つだろう。あなたたちがいるところからだと物事を知ることは不可能なので、僕はここに来て説明しようと努めている。そして僕たちの仕事は、できる限り多くの情報を提供することだ」と反論した。

バルベルデは「プレスティアーニが何を言ったかは分からないけど、近くにいたチームメート全員がとてもひどい言葉を聞いたという。たくさんの人たちがそのことで争っているし、ビニシウスもその一人だよ。多くのカメラがあるのにそれを捉えられなかったのは残念だ。何かを言うために口を覆っているとね…。でも僕は、ビニシウスと彼の素晴らしいパフォーマンスに誇りを感じている」と試合後に話していた。

プレスティアーニへの激しいブーイングが飛ぶことが予想される第2戦は、25日にRマドリードのホームスタジアム、ベルナベウで開催される。(高橋智行通信員)