クリスタルパレス鎌田大地は「まだ天井に行っていない」プロ1年目鳥栖時代の監督・森下仁志氏

トロフィーをかかげる鎌田大地(ロイター)

<UEFAカンファレンスリーグ:クリスタルパレス1-0ラヨ・バリェカノ>◇27日(日本時間28日)◇決勝◇ドイツ・ライプチヒ

W杯日本代表MF鎌田大地(29)のクリスタルパレス(イングランド)が、ラヨ・バリェカノ(スペイン)を1-0で破り初優勝した。後半6分にFWマテタがこぼれ球を押し込み決勝点。鎌田はフル出場で攻守に躍動した。アイントラハト・フランクフルト(ドイツ)時代の21-22年欧州リーグと併せ、日本人初の欧州カップ戦2冠。ここ2シーズンでもFA杯、コミュニティー・シールド(リーグ王者とFA杯王者が対戦)に続く3冠となった。

日本人として初めての欧州カップ2冠を手にした。鎌田は掲げた優勝トロフィーにキスをした。堂に入ったセレブレーションが絵になった。試合直後インスタグラムにつづった。「2years 3title.This is not bad right?」“2年で3タイトル。悪くないでしょ?”という、ちゃめっ気たっぷりのキャプション。ひょうひょうとした人柄が重なった。

テンポのいいパスワークで攻撃のリズムをつくり、鋭くボールを持ち出して好機を広げる。後半3分には相手選手から激しいタックルを浴び、ピッチに倒された。しかし厳しいプレーをむしろ歓迎しているかのようだ。事もなげに立ち上がり、涼しげにプレーを続けた。かつての“皇帝”中田英寿をもほうふつさせた。

鎌田には壁がない。大舞台になればなるほど輝く。プロ入り1年目、当時鳥栖の監督だった森下仁志氏(現東京Vヘッドコーチ)が言う。「プレミアリーグでトップクラスの選手と同じような感覚でやっているのが一番すごい。トップクラブに行けば、もっと力を出せるはず。適応力がある彼はまだ天井に行っていない」。恩師が指摘する持ち味とは「賢さ」であり、「サッカーのうまさ」だ。

「自分のことを知る、味方を知る、相手を知る。彼は自分がどう動いて味方をどう生かすのか、勝つためにいろんなことを逆算できる。それでいてボールが扱える」。一ファンのように今も鎌田の姿を追い、その才能にほれ込んでいる。

休む間もなくW杯に向かう日本代表に合流。欧州タイトルの勢いを森保ジャパンに持ち込む。待ち構えるオランダ、チュニジア、スウェーデン。「最高の景色」を目指す上で、さらなる大敵も向かってくるだろう。それでも恐れることなかれ、日本には鎌田大地がいる。【佐藤隆志】

◆来季EL出場 カンファレンスリーグは欧州チャンピオンズリーグ(CL)、欧州リーグに次ぐ格付けの大会として21-22年シーズンに始まった。クリスタルパレスは来季の欧州リーグ出場権を獲得した。