東洋大の川越キャンパスに陸上の室内走路が完成し、29日、報道陣に公開された。

 長さは80メートル。床材はリオ五輪と同じ、高反発の複合ゴム素材が使用されている。雨天の日でも室内での短距離ダッシュやスタート練習が可能になった。

 この日、初めて室内走路で走った桐生祥秀(22=東洋大)は「ブルーのタータン(床材)で走っていて気持ちいい」と話した。4月からは日本生命に所属するが、拠点は変わらず東洋大に置く。最高の環境が整っただけに「体が職業。少しの甘えもなく、プロアスリートとして、陸上を盛り上げていけたらいい」と語った。

 土江寛裕コーチ(43)が海外の室内施設の環境を目の当たりにして、大学に提案し、新体育館の中に完成した。土江コーチは「トップスピードで加速過程のトレーニングはできる。雨の中でもある程度、質の高い練習ができる」と口にした。新体育館の中にはウエートトレーニングの施設も完備されている。新たに完成した虎の穴で力を磨き、日本記録9秒98のさらなる更新を狙う。