前年度優勝の仙台育英(宮城)女子は1時間7分51秒で、2位と同タイムの3位となり24年ぶり2度目の連覇を逃した。2区で首位に立ち最終5区中盤まで快走したが、その後2校に追い抜かれ順位を落とした。

女子の仙台育英が首位と26秒、2位と0秒の小差に泣いた。首位でタスキを受けたアンカー武田千捺主将(3年)が20秒リードを守り切れなかった。2・7キロ地点で優勝の神村学園(鹿児島)に首位を奪われ、トラック直線勝負でも長野東に屈した。同主将は「順位を下げ、皆に申しわけない気持ちでいっぱいです」と泣き崩れた。

出走メンバー唯一の3年生で1年時1区41位、昨年は4区3位で優勝に貢献。2年時から主将を任され、チームを引っ張ってきた。京都入り後に主力2人が故障に見舞われ、オーダー変更を余儀なくされる中、予定していた3区(3キロ)から急きょ5区(5キロ)に対応。準備不足の中で区間7位、日本人4位と踏ん張った。釜石慶太監督(31)は「いろいろなものを背負わせてしまった。大黒柱として頑張ってくれた。復活の功労者」と、ねぎらった。

連覇こそ逃したが、チーム全員でアクシデントを乗り越えた。思い描いていたレース展開も設定タイムもクリア。釜石監督は「オーダー変更の中で育英の底力を見せられた。悔しさ半分、すがすがしさ半分。3位で泣かせるのはかわいそう」と教え子たちをいたわった。全国初出走の2人を含め来年も主力2年生4人が残る。武田主将は「3位を取れたのはチームメートのおかげ。来年も優勝を目指してほしい」と後輩たちに期待した。【佐々木雄高】