福士加代子(36=ワコール)が20年東京オリンピック(五輪)の代表選考会「マラソン・グランドチャンピオンシップ(MGC)」の代表権を獲得した。2時間24分9秒の8位で日本人2位となり条件をクリア。すでに出場権のある岩出玲亜(24=アンダーアーマー)に日本人トップを譲ったが、1月の大阪国際でのリベンジを果たした。 福士はMGC出場権の盾をもらうと「いただきまーす。やっと取ったわ。疲れた」と苦笑い。インタビューでは「やりました。やっととりましたMGC。日本人トップになりたかったけど、岩出選手が強かった残念。転ばなければいける。応援も聞こえた。良かったです名古屋」と笑顔をあふれさせた。

1月27日の大阪国際女子では12・6キロ付近で転倒した。両膝、右前頭部から流血しながら走り続けるも25キロ付近から失速し、35キロで棄権。その直後に永山監督に支えられながら「名古屋に行くぞ」と言われ、中41日でMGCに再挑戦することを決めた。とはいえ、10度目のマラソンにして初の途中棄権だった。レース後の医務室では「MGC取れるかな」と弱音を吐いていた。

大阪国際女子後、2、3日は「これは脳振とうかな」という違和感があった。それも「おかげさまで休めました」と前向きに捉えた。幸いにも打撲や外傷の痛みも1週間後には消え、練習を再開。転倒対策に「でんぐり返し」の練習までして、臨んだ。

MGCについては「頑張ります。1等賞とれればいいね。頑張ります。やったぜ」と福士節で締めた。