陸上男子短距離の山県亮太(26=セイコー)が26日、成田空港着の航空機で帰国した。

米フロリダ州のIMGアカデミーで約1カ月合宿を積んだ。現地での初戦は追い風2・1メートルの10秒18で「遅いな」が率直な心境。スタートや体のキレを反省した上で「発見、気づきがいっぱいあった。結果は満足いかなかったが、この経験を生かしていきたい」と前を向いた。

まずは今秋の世界選手権の準決勝で9秒台を出し、決勝に進出することが今季最大の目標。まずは「世界基準」の体作りを目指している。ウエートの数字も上がり、部分的に絞って鍛えた効果を実感する。ただ、その体をうまく使い切れなかった技術面での反省は多い。その感覚、バランスの修正を施し、1カ月後に迫った次戦のアジア選手権(ドーハ)へ向かう。「自己記録(10秒00)に近い記録を狙っていけるよう、調整を頑張っていきたい」と話した。

その中でリフレッシュも欠かさない。太公望は帰国後の楽しみを聞かれると「釣りに行きたいです」と笑顔。渡米前、東京湾へシーバスを釣りに行く予定だったが、強風でキャンセルとなり、再度リベンジ予定という。

昨季は日本人無敗と男子短距離界は山県のシーズンだった。今季も主役の座は譲らない。