陸上競技の名伯楽、小出義雄さんが24日、千葉県内の病院で死去した。80歳だった。

教え子の1人で、2003年世界選手権女子マラソン銅メダルの千葉真子さん(42)は、自身のブログに「私の人生を変えてくれた小出監督、今まで有難うございました。」というタイトルで、今の思いをつづった。

全文は以下の通り。

 

監督と最後に電話でお話したのは、1ヶ月程前の事でした。

声はいつも通り張りがあり、以前入院されていた時よりも元気なくらいでした。

「3月で指導の第一線から離れる事になったのだけれど、これからもボランティアで教えていくんだよ」と今後も指導に関わっていく事を楽しみにされていました。

虫の知らせなのか、つい昨日、次女の正子さんに電話をし、状態が良くない事は伺っていましたが、あまりに突然の事に言葉が出ません。

思い返せば…陸上だけでなく、『人生』というのも教えて下さった監督でした。

どうせ苦しい事をやるのだから出来るだけ明るく楽しく頑張ろう!といつも太陽のように選手を照らして下さっていました。

そして、苦しい練習も「ちばちゃん一緒に頑張ろうな!」と、ポンと肩を叩いて選手に目線を合わせて下さっていた様に、選手の心を動かすコミュニケーション能力が小出マジックと言われた所以だと思います。

監督から教わった事は、これからも私の中で生き続けます。

そして、次世代のアスリートや子供達に受け継いでいけたらと思っています。

晩年は、大好きなお酒も、ドクターストップで飲めなかった分、天国で存分にお酒を飲み、ゆっくりと休んで頂きたいです。

心よりご冥福をお祈り致します。