【ロンドン19日=上田悠太】ジョーカーの融合を見据えたオーダーで挑む。陸上のダイヤモンドリーグ・ロンドン大会に出場する男子400メートルリレー日本代表がロンドン市内で調整。走順は多田修平(23=住友電工)、小池祐貴(24=住友電工)、桐生祥秀(23=日本生命)、白石黄良々(23=セレスポ)に決定した。17年世界選手権金メダルの英国、アジアのライバル中国らと対峙(たいじ)する。

小池は初の第2走者。今季の日本代表は2レースとも第3走者小池→アンカー桐生で挑んでいた。そこを変更したのは、今大会は太もも裏と背筋の痛みで欠場となったサニブラウン・ハキーム(20=フロリダ大)との融合を見据えて。秋の世界選手権(ドーハ)、20年東京五輪へ金メダルのパズルを埋める布石だ。

100メートルで日本記録9秒97を持つサニブラウンは抜群の個の能力の反面、過去にリレー代表の経験がなく、バトン技術も不安が残る。今大会は当初、アンカーとしてテストを試みる予定だった。以前はフロリダ大で担う第2走者で起用する選択肢もあったが、今は世界選手権でもアンカーが最有力だという。

日本は緻密な技術で走力を補い、世界と渡り合ってきた。そこに欠かせない信頼関係、バトンワークを少しでも上積みしたかったのは事実だった。世界選手権はぶっつけで挑むことになるが、最後のピースを埋める準備は整えておく。