陸上の世界選手権(27日開幕、ドーハ)の代表に“誤選出”された男子10種競技の右代啓祐(33=国士舘ク)が同選手権に出場可能になった。日本陸連が20日、右代ら5人の出場が追加で認められたことを明らかにした。

日本陸連から1度は代表として発表されたにもかかわらず、その選考要項の不備により、右代は国際陸連から世界選手権の出場資格がないとの連絡を受けた。しかし、同種目に欠場者が出たことから繰り上げの形で出場の権利が回ってきたという。日本陸連の麻場強化委員長が謝罪会見する騒動となっていた。

右代は4月のアジア選手権と6月の日本選手権を優勝。日本陸連の選考要項ではアジア選手権優勝者(エリア王者)は世界選手権参加標準記録突破と同等の扱いと記され、右代は日本代表に選出された。しかし、国際陸連は混成種目など一部は「選手のレベルに基づいて」資格の有無を判断すると、ただし書きをつけていた。その部分が日本陸連の要項からは欠如していた。右代は自身のツイッターで「多くの皆さまにご心配をおかけしましたが、本日無事に世界陸上の出場が決定しました。メダル獲得の夢に近づけるよう、精いっぱい準備していきます。応援よろしくお願いします」と心境を語った。

◆他の追加承認選手 男子走り高跳びの佐藤凌(東日印刷)、同やり投げの新井涼平(スズキ浜松AC)、女子3000メートル障害の吉村玲美(大東大)、同円盤投げの郡菜々佳(九州共立大)