陸上男子やり投げのディーン元気(28=ミズノ)が27日、成田空港発の航空機で約3カ月のフィンランド合宿に出発した。

8月には7年ぶりの80メートル台となる84メートル05を投げ、復活を印象付けた12年ロンドン・オリンピック(五輪)代表は「こんな状況の中、行かせてもらえることに感謝。来年は一回り大きくなった体で迎え、いいパフォーマンスを出したい」と話した。室内のトレーニング施設で、体作りや技術的な動きに重点を置く。練習拠点は山間地で「平均で4キロに1軒しか家がない」人口密度という。感染対策には十分注意した上で「練習に集中できる」と語った。

フィンランドでの年越しとなることもあり、現地には1・2キロほどの餅も持参する。「日本の文化を向こうの人に見せる意味でも楽しいかな。自分たちが食べたいのもあるのですけど」と笑った。

来年2月の帰国後は一定期間、公共交通機関を使えないなどの制約を受けるが、「10回目くらい」の慣れ親しんだ「第2の練習拠点」で、東京五輪で活躍する土台を作り上げていく。来年4月に「最初のピーク」を作るイメージで、五輪の参加標準記録となる85メートル00の突破を見据えた。