箱根駅伝全国化に関西の雄、立命大が歓迎の声

16年1月、第92回箱根駅伝往路でスタートするランナー

 2024年1月の第100回大会での箱根駅伝の全国化が検討されていることについて、5日の全日本大学駅伝で関東勢を除けば、最上位(16位)だった立命大の高尾憲司・中長距離コーチ(42)は8日、「出て勝負してみたい思いがある」と好意的に受け止めた。

 大きな意義はスカウト能力の変化にあるという。高尾氏は「関西勢として思うのは、勧誘をする時に(高校生が)最後は関東に行ってしまうのが現実」とチームづくりの現状を明かした。箱根駅伝出場の扉が全国へ開かれれば、その流れが変わる可能性があり「いい選手がばらけてくるかもしれない」と歓迎。また「駅伝は通過点ではあるが、限界を超えられる事実もある。箱根駅伝に出られれば、大学生のモチベーションにもなり、レベルアップも期待できる」と、入学後の“箱根効果”にも言及した。

 自身は世界選手権の男子1万メートルに2度(95、99年)出場したが、五輪の舞台には立てなかった。「五輪に近づける選手を」との思いで指導を続けると同時に故郷・京都への思いも強い。地元にいながら、才能ある中長距離選手の育成が可能となる土壌ができることを期待した。